97．「おかしいな」 ページ11
HC side
「俺、ちゃんと断ったよ」
『え』
「えってなんだよ」
『可愛い子だったんじゃないの』
「可愛かったけど」
『……』
「怒んなって」
『怒ってない』
言っといてなんだけど、怒ってないことは分かってる。
下唇を噛んで俯向くのは拗ねてる時の癖だ。拗ねてることを指摘すると黙り込んでしまうから触れるのはやめておこう。
Aの癖なんて全部知ってるんだから隠そうとしたって意味ないのに。
「好きな子がいるから」
『、そうなの』
「誰かわかる？」
『興味ない』
「なあ、もしかして、やきもち？」
『、なんで私がやきもちなんか！』
「ふうん、そっか、Aがやきもちか〜」
『だから違うって！』
ほっぺを膨らませて子供みたいなに否定してくるから可愛くて仕方ない。
Aってこんなに可愛かったけ。
おかしいな、急に胸がつまったみたいに呼吸がしにくくなった。
急に黙った俺に不思議そうな顔で見つめてくる。
Aの琥珀色の瞳はビー玉みたいに綺麗でそのまま吸い込まれてしまいそうだ。
「別に、それならいいけど」
『うん』
気持ちが零れ落ちそうになって必死にこらえる。
こんなところで急に告白だなんてムードも何もない。
せっかくならちゃんと告白がしたい。
思い返せば自分から告白するのなんて初めてだ。
心臓が大げさに音を立てて、見慣れた帰り道が違った色に見える気がした。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1696人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ロク(プロフ) - 奈胡（元jen）さん» ありがとうございます🥹！私もこんな学生生活送りたかったなと考えながら書きました😩笑 スピンオフも気長にお待ちいただけたら嬉しいです〜！ (4月16日 3時) (
レス) id: c303f509b7 (このIDを非表示/違反報告)
ロク(プロフ) - ゆかりさん» ありがとうございます🥹完結までに時間がかかってしまいましたが読んでいただけて嬉しいです〜！ドンヒョクとの話考えておりますので更新お待ちください ˆᴗˆ (4月16日 3時) (レス) id: c303f509b7 (このIDを非表示/違反報告)
奈胡（元jen）(プロフ) - 完結おめでとうございます そしてお疲れ様でした！こんな優しいイケメン4人に囲まれる人生送りたかったー！スピンオフ楽しみにしています (4月15日 2時) (レス) @page19 id: 8b083b7e19 (このIDを非表示/違反報告)
ゆかり(プロフ) - 完結おめでとうございます！本当に大好きな作品で、更新される度ワクワクしながら読ませていただいてました。ドンヒョクと主人公の雰囲気や関係性がとても好きなので、ドンヒョクとの番外編も読みたいです！ (4月14日 11時) (レス) @page19 id: f5ce26c2bf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ロク | 作成日時：2024年3月21日 3時
