🍑○ミッドナイトブルーの夜 ページ24
※リクエスト 00生まれ 紅一点 ジェヒョン
現在の宿舎事情が不明のため10階と5階に住んでる設定
「ただいま」
「ここはオッパの家じゃないんですけど？」
可愛げのない言葉で出迎えた私のことを気にすることもなく、ぽんと頭を撫でて手慣れた様子で部屋の中に入っていく。
2人掛けの大きくもないソファで寛ぐジェヒョンオッパ。
さすがのうちの事務所でも男女を同じ宿舎にすることはなく、私は同じ建物の7階で一人暮らしだ。
表向きでは部屋は勿論、フロアに入ることも禁止されているということになっている。
最初はきちんと守られていた約束も時間が経てば、あってないようなものに成り下がった。
約束を守らないどころか、私は、私たちは絶対にメンバーにもバレてはいけない秘密を抱えてしまった。
「明日何時だっけ？」
「5時に迎えくるって聞いてます」
「じゃあ今日は結構寝れそうだね」
「寝るだけなら自分の家に帰ればいいのに…」
「家が遠くて」
「エレベーターから降りなければ着きますよ？」
「そうなんだ、知らなかった」
ため息をつく私を楽しそうに笑うジェヒョンオッパはきっと性格が悪い。
風呂借りるねとリビングから出ていく後ろ姿を見送りながら、どうしてこうなってしまったのかを考える。
ことの始まりは数ヶ月前のことで、忙しくてメンタルが限界を迎えた私はふらっと家にやってきたジェヒョンオッパの前で涙をこぼしてしまった。
そして慰められているうちに、済し崩しにそういう関係になってしまったのだ。
事を終えたあとオッパはなんでもない顔をして
「俺はAのことが好きだから付き合うってことでいい？」って聞いてきて、それに頷いてしまった。
だって、まるで宝物に触れるように私の体に触れるし、今まで聞いた中でいちばん優しく私の名前を呼ぶ声で、メンバー以上の何かを感じたからだ。
だって、私もずっとジェヒョンオッパのことが好きだったから。
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作者名：ロク | 作成日時：2022年12月25日 22時
