🦖今日も、君に捧げる花束を ページ15
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XJ「Aちゃん、もし暇だったら、今度、ヤンヤンと三人で、あの、嫌じゃなかったら、………一緒にカフェとか行かない？」
真っ赤な顔をしたシャオジュンくんの奥にはニヤニヤと笑いを堪えるヤンヤンの顔が見える。
友達の大事な場面を笑いながら見守るなんて性格が悪いと思う。
……私だって、こんな真剣な顔をしたシャオジュンくんのことじゃなくて後ろにいるヤンヤンのことを考えている時点で最低なんだけど。
ヤンヤンはこのクラスで一番最初に仲良くなった人で、シャオジュンくんはヤンヤンの中学からの友達。この前急に紹介された。
私の前であからさまに緊張する姿を見れば、シャオジュンくんの気持ちは簡単にわかった。
でも私はヤンヤンのことが好きで、ヤンヤンは私の気持ちを知らない。
だからこうやって友達を紹介してくるのは仕方がないことだと思うけど、実際にそうなると思ったよりも胸が痛かった。
返事をしない私に、シャオジュンくんはキリッと凛々しい眉毛を下げながら上目遣いで見つめてくる。
見つめる、と言ってもシャオジュンくんは照れているのか目が合わない。
「えっと」
XJ「あ！いや、嫌だったり忙しかったら断ってくれていいんだけど」
「いいよ、いつにする？」
XJ「やっぱ嫌だよね…って、え？」
「ヤンヤンにも予定聞いといてくれる？」
XJ「もちろん！任せて！」
嬉しそうに満面の笑みを向けるシャオジュンくんがいたたまれなくなって、よろしくねと言いその場から離れる。
後ろから「やったじゃん！」というヤンヤンの声が聞こえて、
私はどうしようもなく泣きたい気持ちになった。
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作者名：ロク | 作成日時：2022年12月25日 22時
