52.「簡単じゃない」 ページ6
JN side
『ロンジュンに選ばせるといつも火鍋だよね』
RJ「Aが選んだらどうせパフェじゃん」
『そんなことないもーん』
RJ「へえ？」
JM「ケンカしない〜！さっきまでロンジュナ優しくなったと思ったのに」
べーっと言い合う2人は、いつかの違う誰かと重なって見える。
ドンヒョクとAが一緒にいるときには二人が似ていると思ったことはなかったのに、
最近はよく似ていると思うことが増えた。
話すことに夢中になったAの口元についたソースを拭ってあげると、ありがとうとふんわり微笑んだ。
最初はふわふわと浮き上がるような気持ちでうまく話せた自信もなかった二人きりの帰り道も、
もうだいぶ慣れたものだと思う。
JN「どうして俺に言ってくれなかったの？」
ほら、こうして自分の気持ちも素直に伝えることが出来る。
『なにが？』
JN「俺だってバスケ出来るのに」
『別に理由はないよ』
JN「次練習する時は呼んでよ」
『ジェノ忙しいじゃん』
JN「Aのためならいくらでも暇になるんだけど？」
口を噤んで俺を見上げたAの耳はうっすらと赤くなっているような気がするけど、願望が見せる幻かな。
拗ねたような子どもみたいな顔をして、小さな拳で俺の胸をポンと叩く。
『ジェノ、そういうのは好きな子にしか言っちゃダメだよ』
JN「じゃあいいでしょ」
『よくないよ』
「ジェノは簡単にそんなこと言う」
とかなんとか小さい声でぶつぶつと言うAに
「簡単じゃないよ」と言えば嘘だ〜と眉を下げて笑う。
「俺の好きな子はAなんだからいいでしょ」
と言おうとしたところでやめた。
Aがドンヒョクのことで悩んでいるのも、ジェミンやロンジュンのことで悩んでいるのも分かっていたから。
でも、それならば俺は？
少しでいいからAの心の中に自分の居場所があればいいと思っていたのにそれだけじゃ足らなくなってきた。
俺のことだけで頭がいっぱいになればいい。
俺のことばかり考えればいいのに。
.
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ロク(プロフ) - ゆさん» 返信出来ておらず申し訳ありません…😭完結したので最後まで読んでいただけてたら嬉しいです🥺 (4月16日 3時) (
レス) id: c303f509b7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - いつも陰ながら楽しませていただいてます！今回のお話もたくさんキュンキュンしました~^^これからも応援しています！ (2023年3月16日 9時) (レス) id: a3a66f07ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロク | 作成日時：2022年7月18日 9時
