67.「期待しても傷つくだけ」 ページ21
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忙しかった準備期間も過ぎてしまえばあっという間で、今日はもう文化祭当日だ。
ドンちゃんが彼女と別れた話はジェノから聞いた後、他の友達からも何度も聞いたけど、だからといって私にチャンスが回ってくるわけじゃない。だって何回かジェノに用があって隣のクラスに行ったけど、ドンちゃんはクラスの女の子とか後輩の女の子と楽しそうに話をしていて、私に気づくことはなかった。
余計な期待をしても傷つくだけだってもう十分にわかっている。
「客来なくなるから変な顔すんのやめろよ」
『もともとこういう顔ですう』
「普段はもっとマシな顔してんだろ」
『いつもはもっとかわいいってこと？』
「そこまで言ってない」
ロンジュンは呆れた顔をしてため息を吐いた。
いつもの毒舌に少しキレがなく感じるのは気のせいじゃないと思う。
ロンジュン先輩いますかとかロンジュンくんいる？とか色んな人が何人もロンジュンに会いに来て、普段以上に愛想を振り撒いていたロンジュンは少し疲れているように見える。そうだ、傘のお礼にこの後どこかで飲み物でも奢ってあげようかな。
「あと1時間が長えんだよな」
『終わったらどこ行く？私バブルティーのみたい』
「俺はとりあえずお腹すいた」
『マク先輩のクラス、トッポギらしいよ』
「じゃあそこ」
そんな話をしているとまたロンジュンに会いにきた人が、ロンジュンを連れて行く。人気者だなあ。
「Aちゃ〜ん」
誰だ、この人。ネクタイの色からして先輩なんだろうけど、顔も見たことがない。私の名前を知ってるということはマク先輩の友達だろうか。
ニヤニヤ笑っている周りの人も、馴れ馴れしく話しかけてくる態度も少し気分が悪い。
「当番何時まで？そのあとなんの予定もなかったら俺と一緒に」
RJ「Aは俺とトッポギ食べに行くんで」
「あー、そうなの？」
『はい』
じゃあまたねと手を振って、注文もせずにすぐさま教室を出ていってしまった。何しにきたんだろう。
『いつの間に戻ってきたの』
「お前さあ」
『なに』
「いや、1人でいるとすぐどっか連れてかれそうだな」
『そんな子供じゃないよ』
「子供じゃないから心配なんだろ」
『なにそれ』
「とにかく今日一日俺のそばから離れるなよ」
『え〜？』
「返事は」
『わかった』
どっか連れてかれてるのはロンジュンのくせに、って言おうと思ったけどあまりに真剣な顔をするから言えなかった。
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68.「振り払われたらどうしよう」→←66.「ジェノが言ったんだよ」
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ロク(プロフ) - ゆさん» 返信出来ておらず申し訳ありません…😭完結したので最後まで読んでいただけてたら嬉しいです🥺 (4月16日 3時) (
レス) id: c303f509b7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ - いつも陰ながら楽しませていただいてます！今回のお話もたくさんキュンキュンしました~^^これからも応援しています！ (2023年3月16日 9時) (レス) id: a3a66f07ac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ロク | 作成日時：2022年7月18日 9時
