青春はサイダーのように (ページ16)

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16.「ドンヒョガみたい」ページ16

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廊下を走るけど、どこに行けばいいのかも分からない。

でも止まると涙が溢れてきそうな気がして
止まることもできなかった。

もはやここがどこなのかもわからない。

角を曲がった先で勢いよく誰かとぶつかってしまった。

『、ごめんなさい』

MK「…A？」

『ま、マクヒョン』

MK「やーマクヒョンってドンヒョガみたいだから辞めろって言ったじゃん」

『マク先輩』

MK「A、そんなに走ってなんかあったの？」

『、マク先輩』

MK「A？」

マク先輩の顔を見たら胸の奥に詰まった何かが砕けて涙に変わって溢れだしてくる。

のどが焼けてしまったように熱く、名前を呼ぶのが精いっぱいでマク先輩の顔が少しずつ滲んでいく。

マク先輩はドンちゃんの一番仲の良い先輩で私も何度か一緒に遊んだことがあって、本当の妹みたいに可愛がって優しくしてくれる。

MK「A？大丈夫？ドンヒョガ呼ぼうか？」

言葉が出て来ずにマク先輩の腕を掴んで必死に首を振る。

だんだんと後ろが騒がしくなってきてみんなが登校してくる時間なんだと悟るけど、ぼろぼろと溢れる涙の止め方が分からなくてマク先輩の腕にぎゅっと力が入る。

困った声で「とりあえず移動しよう、ジェノだったらいい？」と掴んだ腕と逆の手で頭を撫でてくれるから、

その問いかけに頷いた。

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