14.「付き合うと思ってた」 ページ14
JM side
HC「Aは？」
JM「あー、ドンちゃんとは話したくない！って」
HC「なんなんだよ、あいつ。てかさ、一生既読つかないんだけどどういうこと？」
JM「あー、ブロックしたらしいよ」
HC「誰が？誰を？」
JM「Aが、ドンヒョガを」
HC「意味わかんないんだけど」
JM「彼女大事にしろってことじゃない？」
Aは絶対そんなこと言わないと思うけど。
全くをもって意味が分からないと言うように、はあ〜と大きなため息を吐き出す。
授業の間に俺たちの教室にやってきたドンヒョクは、苛立った様子でふわふわの茶色い髪をぐしゃぐしゃにした。
自分の席に座ったAはこちらに背を向けてロンジュンと話をしている。
三人で話しているときに「ドンヒョクがAのこと呼んでるよ」とクラスメイトに呼ばれたのに、
「ジェミンが行って」と吐き捨てた。
幼なじみやめたって連絡が来た時は、さすがに冗談だろうと思っていたけど、どうやらAは本気らしい。
ドンヒョクの明るい茶色の後頭部にはぴょんと寝ぐせがついていた。
三白眼の茶色い瞳の周りが赤くなっているところを見ると、昨日の夜は眠れなかったみたいだ。
JM「なにしたらああなるわけ？」
HC「知らねえよ、なんもしてないし」
JM「なんもしてなくてああなるかなあ」
HC「Aのことはもうジェミンのほうが分かってんじゃないの」
JM「…それ本気で言ってる？」
聞き返すと苦笑いをしてAの後ろ姿を見つめた。
なあんでドンヒョクがそんな顔するかな。
Aからブロックされただけでそんなに落ち込むなら
彼女なんか作らなきゃよかったのに。
なんて、悔しいからドンヒョクには言わないでおこう。
JM「俺は、ドンヒョガはAと付き合うんだと思ってたけど」
HC「俺が？Aと？」
JM「他に誰がいるの」
HC「でもAは幼なじみじゃん」
JM「俺は幼なじみと付き合えないなんてことないと思うけどね」
.
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作者名：ロク | 作成日時：2022年5月8日 2時
