７．「迷惑じゃない？」 ページ7
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雑談をしながら駅まで着いたところで、
やっぱりどうしても気分があがらなくて、このまま一緒にいたら三人を嫌な気持ちにさせちゃうかもしれない。
そんなのは絶対に嫌。
ジェミンに繋がれていた手を解いて、立ち止まる。
JM「A？」
『やっぱり今日パフェ行かない』
RJ「はあ？」
『帰る』
JM「本当に帰るの？」
『うん、このまま帰る』
JN「じゃあ、一緒に帰ろうか」
有無を言わせずに私の手を引いてくれるジェノの手は大きくて暖かくて、
いつもここにあったはずのドンちゃんの手とは何もかもが違う。
違うと分かっていても、差し出される優しさに頼ってしまうのは自分の悪い癖だと思う。
でも、行きも帰りもジェノのお世話になるのはさすがに迷惑じゃないかな。
ジェミンは徒歩だし、ロンジュンは逆方向だからドンちゃん以外だったらジェノしかいないんだけど。
彼女に勘違いされたくないからと私と一緒にいるのをドンちゃんが拒んだように、
ジェノにも好きな子とかいたらどうしよう。
JN「A、さっきから百面相してる」
『ジェノは私と帰っていいの？』
JN「なんでそんなこと聞くの？」
『…だって、迷惑じゃない？』
JN「そんなことないよ、俺がしたいからしてるだけ」
『ジェノごめんね』
JN「なんで謝るの」
『だって』
JN「だって、も、でも、もやめない？俺はAと一緒にいられて嬉しいよ」
『ジェノ…ありがとう』
駅までで大丈夫だと断ったのに
今日だけと言って結局家まで送ってくれた。
迷惑じゃないと言ってくれたけど、ジェノは優しいから本人を前にして迷惑と思っていてもそれを口に出すような人じゃない。
ジェノも、ジェミンもロンジュンもそれぞれ気にかけてくれるのは、ありがたいし居心地はいいけど、
そろそろ自立をするべきなのかもしれない。
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作者名：ロク | 作成日時：2022年5月8日 2時
