青春はサイダーのように (ページ23)

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23.「本気で好きだなんて思ってなかった」ページ23

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イジェノジェミンからAが泣いてたって聞いたよ

あれは事故というか

イジェノ泣く時は俺の傍にしてって約束したのに

なんて返信をしようか悩んでいると「冗談だよ」と返事が来てほっと胸を撫で下ろす。

ジェノと一緒に通学するようになってから一緒にいる時間は格段に増えたのに、ジェノについてよくわからなくなってきた。

いや、元々よくわからなかったジェミンのことも、分かりやすかったはずのロンジュンのことも、何でも知っていると思っていたドンちゃんのことも、

何も分からなくなってしまった。

そんな中で何も変わらないこの人の顔を見るとすごく安心する。アーチ状の眉毛が私を見つけて上がる。

MK「A」

『まくひょ～ん』

MK「やー、A！だからそれ」

『ねえ、今日パフェ食べたい』

MK「あ～、もう！話聞けよ」

『いちごとチョコどっちがいいかな』

MK「あー、本当に。駅前のとこでいいの？」

『やった～！マク先輩優しいね』

そうやって言えばいいと思って…と肘で私の腕を押してくる。

マク先輩はぐちぐち言いながらもちゃんと奢ってくれるし、選べないという私にじゃあ半分こしようと言ってくれる。

そういう優しいところがお兄ちゃんみたいだなと思うし、ドンちゃんがマク先輩のこと大好きな理由がよくわかる。

『最近みんなおかしいんだよね』

MK「みんなって？」

『ジェミンはひっついて離れないし』

MK「それはいつも通りだろ」

『ロンジュナが優しい！』

MK「いいことじゃん」

『ジェノもやたらと過保護だし…』

MK「何があったかは知らないけど、いつまでも同じでいるなんて無理だろ」

『そうだけどさー、うーん』

MK「てか最近Aとドンヒョガ一緒にいなくない？ケンカでもした？」

『……やっぱりマクヒョンはマクヒョンだね』

マク先輩はドンちゃんに彼女が出来たことすら知らなかったみたいだけど、この人のこういう鈍感なところはもはや尊敬するまである。

マク先輩は驚いた顔のまま
「まさかAががドンヒョガのこと本気で好きだなんて思ってなかった」って言ったけど、

じゃあ今まで三人でいた時に言ってた「ドンちゃんと結婚する」とか「ドンちゃん大好き」って言葉は何だと思ってたんだろう。

私が宝物のように大事にしていた恋心は、

みんなにとってはそんなもんだったんだろうか。

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