【暗殺教室】不良少女、暗殺教室にて。2 (ページ46)

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堀部糸成の時間(3) ページ46

「勝ちたい…勝てる強さがほしい…」

一足遅かったようで私達が向かった携帯ショップは崩れていた。が、その中から悔しそうに呟く堀部くんの声がした。

「やっと人間らしい顔が見れました。イトナくん」

「兄さん」

「殺せんせーと呼んでください。私は君の担任ですから。」

そして、皆が口々に堀部くんを優しく諭し始め、あたたかい雰囲気に包まれる。

「ヌルフフフ、当然ですよ。目の前に生徒がいるのだから、教えたくなるのが先生の本能です。」

その瞬間に荒地内で爆発が起こる。
それは対先生用パウダーで、先生の触手は溶け、私達はむせ返っていた。

咳き込んでいる私の口を自身の手で覆ってくれるカルマに少し顔が赤くなる。

「イトナを泳がせたのも予定の内さ。

…さあイトナ。君の最後のご奉公だ。」

そして、堀部くんはネットに覆われたかと思うとそのまま連れ去られ、その後を殺せんせーはすぐに追って行った。

*

私達が現場に着く頃には、動きを鈍らせる光線をたっぷり浴びながら、降り注ぐ対先生用BB弾から堀部くんを守りながら救い出そうとする殺せんせーがいた。

「Aは危ないことしちゃだめだからね」

そう言ってカルマは、私の手の甲にキスを落とすと木に登って、木の上から銃弾を撃っているやつらを蹴落とし始めた。

それを合図に前原くん、寺坂くんやひなたちゃんが次々に敵を蹴落とし始めた。

「お前ら…なんで…」

「勘違いしないでよね。シロのやつにむかついただけだから。殺せんせーが行かなければ、私達だって放っておいたし」

「生ツンデレはいいものですね」

やばいやつらを相手にしているはずなのに、いつもの調子のE組に面白さを覚える。
場慣れしすぎじゃないかな。いろんなことに巻き込まれてきたけどさ。

そしてその間に、動けるようになった殺せんせーは照明を破壊していた。

「ここから去りなさい。シロさん」

「怪物に群がる小バエ達か。大層うざったいね。
くれてやるよそんな子は。せいぜい2-3日の命だ」

そう言って、車に乗り込もうとするシロにダーツの矢を投げる。

「にゅやっ！？雪目さん何してるんですか！？」

相手が怯んだ隙に、シロに近付き目元に矢を突きつける。

『再度聞く。お前は私の何を知っている』

「ははっ、まだあのことを引きずっているのかい？学習しないね。

君はもう私から手を引きなさい。00チルドレンで生き残っているだけ奇跡なんだから」

硬直した私を置いて、シロは去った。