【暗殺教室】不良少女、暗殺教室にて。2 (ページ42)

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カエデの時間(3) ページ42

走っていると、背中に違和感。横からは烏間先生が追い越していく。

『っ！？嘘でしょ！？』

「あのタコと話して、1号はお前と決めていたんだ雪目。逮捕だ」

ニヤリと笑う烏間先生に殺意を覚えた私は、それほど遠くない檻に向かうのだった。

「雪目さん、アウトー」

そう言って全員のスマホに律ちゃんの声が響いたのだった。
あいつ、絶対笑ってやがるな。

*

「雪目さんはやっぱり最初に捕まったんですね」

『体力ないからってそう遠くないところに行ってはなかったのも見破られてるし、はぁ…最大の弱点すぎるでしょ』

そう言って、看守の殺せんせーと話していると千葉くん・岡島くん・優月ちゃん・凛香ちゃんがやって来る。

「A、瞬殺だったわね」

『そう言う凛香ちゃんも第2号じゃん！』

人数が増えたところで、渡されたのは数学のドリル。まじか。

そして烏間先生の超人さを電話越して必死に説明するは岡島くん。その向こうから聞こえてきた菅谷くんの悲鳴。

「菅谷さん、ビッチ先生、アウトー」

鳴り響いた律ちゃんの声は無情だった。

_しばらくして、藪の中に私達を助けに来たであろう杉野くんは先生をどうにかしろとジェスチャーを飛ばす。

なんということでしょう。岡島くんの持っていた水着美女の写真により、簡単に先生を買収できたではないか。

「ははっ！雪目また捕まんなよ！」

『もちろん！』

全員がバラけてまた走り出した。

「6名脱走…」

律ちゃんの声がまたしてもスマホから響く。

そして私は、烏間先生は戻ることはないであろうスタート地点付近の木の上に登り、大車輪の過去のライブ映像を見ていた。

その後は見つかることなくやり過ごし、捕まった泥棒はザル警官によって脱獄を繰り返していた。

そして、ゲーム終了の笛が鳴り響く。

こうしてゲームは私達が勝ち、当然殺せんせーの行動は烏間先生の逆鱗に触れた。

「にしても、本当に一番最初に捕まると思わなかったんだけど？」

『私もまさかと思ったわ。でも烏間先生ってば、逮捕の1号は私に決めていたって言ってきたんだよ〜！』

「さすがに烏間先生にロックオンされてたら逃げ切れないよね」

「簡単にターゲットにされてるAとか面白すぎるんだけど」

そう言って笑うカルマと苦笑いの潮田くん。

「体力アップ頑張ろうねえ、A」

ポンポン頭を撫でるカルマの愛おしそうな目に、私は勝てなかった。