【暗殺教室】不良少女、暗殺教室にて。2 (ページ40)

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23*カエデの時間ページ40

シルバーウィーク中にカエデちゃんより集められた私達。

教卓にはカエデちゃん。
皆は各々席に座って話を聞いていた。

「今、鶏の卵が供給過多で出荷されず大量に廃棄される問題、知ってますか？」

「あぁ…それもったいないよなぁ」

「というわけで、廃棄される卵を救済しなおかつ、殺せんせーを殺せるプランを用意しました！」

笑顔で差し出すノートには"㊙計画書"の文字が。

カエデちゃんに言われるがまま、校庭に出るとそこにはオレンジのレジャーシートで囲われた巨大な台形型の模型。

「今から皆で巨大プリンを作りたいと思います！名付けて…プリン爆殺計画！」

大量の卵を使い大きなプリンを作り、殺せんせーには欲に忠実になり食べ勧めてもらう。夢中で食べ勧めた先には対せんせー用爆弾がある…という算段だ。

『カエデちゃん、可愛い計画立てるねえ』

「Aなんてダーツ勝負だったもんね。いやぁ、渋さが違う」

隣で嫌味を言ってくるカルマの膝に蹴りを入れ、作業に私も加わる。
ちょっとムカついたであろう顔のカルマに満面の笑みを浮かべてやった。

*

カエデちゃんの計画は完璧だった。
プリンが自分の重みで潰れないように寒天を加えたり、味変できるものを組み込んだり…

今までの暗殺の中で皆一番楽しそうだったし、何よりもカエデちゃんが生き生きしてるのがすごく良かった。

プリン作りも順調に進み、日が暮れて終盤に入り始めた頃。

「やるねえ茅野ちゃん。鶏卵の生地からここまで1人で考えて、手配したの？」

「うん！ていうか前から作ってみたかったんだ！
諸経費は防衛省が出してくれるし、最高の機会だと思ってさ！」

カルマにそう話すカエデちゃんはまだ終わってはいないが満足げだった。

「そうと決まれば、一直線になっちゃうんだ！私！」

『好きなことに一直線になっちゃうの楽しいよね！』

「うん！…はぁぁ私も巨大プリン食べたいぃ！」

『皆がそれ思ってそう〜』

あははっ、と笑い合う私達2人。

*

次の日、朝早くからまた登校していた私達は最終仕上げに入っていた。

型枠を外し、表面に緩めのゼラチンを塗り、そしてカラメルソースをかけて火で炙る…。

「「「で、できたぁぁぁ！」」」

巨大プリンが校庭に出来上がった。

「やべぇ、超美味そう！」

「あの下に爆弾あるの忘れちゃうね！」

こんな超大作、これから先の人生で絶対作ることはないだろう。

私も達成感で笑顔を浮かべていた。