【暗殺教室】不良少女、暗殺教室にて。2 (ページ39)

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夏祭りの時間(4) ページ39

ライブが終わって、LINEを開けばカルマから連絡が入っていた。

"今日一緒に夏祭り行かない？"

LINEが入っていたのは11:30。

あ"っ！ごめんなさい！！今日は12時からフェスに行って1日中叫びまくってました！

なんて、謝りながらライブが終わった18時半に会場を出て電車に乗って大ダッシュ。

気づけば私は、汗だくで髪はボサボサ、夏祭りというイベントになんとも相応しくないスタイルだった。

夏祭りに来て、一番最初に見たのは水ヨーヨーを乱獲している潮田くんとカエデちゃんだった。

『潮田くん！カエデちゃん！花火ってまだ？』

「Aちゃん！来ないと思ってた！花火はまだだよ〜！」

そう言って、ニコニコ笑顔で近付いてくるカエデちゃん。
やめてっ！今まじで汗臭いの！

なんて思ってると、

「雪目さん、あっちにカルマくんいるから行ってあげて」

と潮田くんが指を指す方には袋を持ちながら、イカ焼きを食べてるカルマが。

『カルマぁっ！』

私はカルマの元に走っていった。

「A、遅いじゃん。LINEも既読スルーだしライブ終わったなら返事くらいちょうだいよ」

『ごっ、ごめん。急いでカルマのとこに行かなくちゃって走ってたから…つい』

「まあいいよ、ここ、人多いからこっち来て」

ぐいっと手を引っ張り、賑わっている屋台の道から外れるカルマ。
途中で、花火が上がり始めた。

『花火上がっちゃったね…ごめんね！遅くなっちゃって』

「いいからこっち」

『カルマ…？』

心無しか冷たい声色のカルマは、上がっている花火も見ずにひたすら歩く。

そりゃそうだ。彼女に無視された挙げ句、既読スルーと遅刻を重ねられれば誰だってそうなる。

私は罪悪感で無言でうつむいたままカルマにされるがままに着いて行った。

「…A。後ろ、見てみて」

数分したところで、カルマの言う通りに私は振り返る。

『ぁっ…！さっきよりもすっごい綺麗！』

「ここ、穴場なんだよね。誰もいない割に整備されてるし花火すごい綺麗に見えるし…あと、これ」

持っていた袋を渡すカルマ。
中を見てみると焼きそばとりんご飴が。

「ライブに夢中で何も食べてないでしょ？」

『ありがと…』

「…食べないなら、俺が食べさせてあげよっか？」

『っ！？はぁ！？食べます！いただきます！』

クスクスと笑いながらカルマは私にキスを落とす。
言いはしないが、かなり幸せ。

カルマと付き合えて良かったな。