20*××の時間 ページ25
E組一同は銃を手に入れ、そして階段を登るために8階のコンサートホールを通り抜けようとしていた。
渚の持っているスマホは、一番暗い段階にし光が漏れない程度の暗さになっている。
「カルマくん！見て」
どうやら、画面の向こうでも動きがあったようだ。
*
_E組が見張りを倒す数分前。
私は意識を戻し、気付くと両手両足は椅子に縛られていた。
『してやられたわ。シッチもダユもいるんでしょ。謝るし金は返すから出てきてよ』
動けない私は視界の隅で複数の人影を捉えることで精一杯だった。
「もう帰ったよ。あいつらは主犯じゃないし反社でもない。
ただ、お前に金捲られた被害者として集まった一般人の協力者だ」
『ははっ、なぁーんだ。じゃあ、もっと賭金デカくしても良かったかも』
そう笑うと、右頬に衝撃が走る。
相手は私の前に立ち、左手で私を殴った。
『痛っ…左利きで、しかも私のこと憎んでそうなやつ。
ははっ、まさかあんたが主犯格なの？こんなんじゃツバサが悲しむよ。タク』
タクは、W.i.n.gの元従業員で先月仕事を辞めたばかりだった。
重度のギャンブル依存症で、出勤する度に私から数万単位で負け続けいつの間にか借金をしていた。
おまけに、その額は膨大な量まで膨れ上がっていたのだ。
「ツバサに恨みはねえがお前には恨みがあんだよ。A。
ちなみにここにいるメンツは全員一般人だ。
それも、お前に捲くられて借金地獄に陥ったやつらだ。
…ボスがお前を調べ上げ、そしてお前に私怨持ってるやつ金で雇って今に至るんだ。」
『ご丁寧にありがとうね。それよりもボスのこと、教えてよ』
「契約に違反するからな。それは教えられねえ」
そう言うと、私の着ているトップスに手をかける。
「ボスの意向でなぁ。お前を目茶苦茶にする動画を撮って、世に出すんだ。俺等もお前への復讐ができて一石二鳥。
…だがなぁ、それと同時にお前のプライドもへし折ってやる」
後ろから近寄ってくる男が私の拘束を解く。
最初から拘束しなくて良かったんじゃ…
「今から始まるのはダーツを使ってお前の心を砕くショーだ。
ルールを説明する。
1人3投を投げる。そしてその3投の合計点が少ないほうが服を1枚脱ぐ。点数が同じ場合は一緒に脱ぐ。
いわば野球拳のダーツバージョンだ。
もちろん、衣服が無くなった方が負け。お前の負けはどういう意味か分かるな？」
『えぇ、もちろん。やってやろうじゃん』
そう言って私はダーツの矢を取った
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 97人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：れれれ | 作成日時：2023年12月9日 19時
