【暗殺教室】不良少女、暗殺教室にて。2 (ページ21)

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カルマの時間(2) ページ21

「奇遇だねぇ、俺もおんなじこと考えてたぁ」

いつものイタズラ心満載の笑みを浮かべるカルマの前で、男の膝は明らかに笑っていた。
カルマの手にはハンカチ、もう片方の手にはガスの噴射機が持たれていた。

そして、逆上した男が小型ナイフを取り出し、カルマを襲うも軽くそれをいなし、床に押し付ける。

「ほらほら、寺坂早く！こんな化け物、ガムテと人数使わないと勝てないって！」

「…はいはい、テメェが素手のタイマンの約束とか、もっと無いわなぁ！」

そう言って、寺坂くんを筆頭に男子は男の上に乗り、ガムテで拘束していく。

そして男は口を開いた。

「なぜだ…俺は素手しか見せていなかったのに…」

「当然でしょ。素手以外の全部を警戒してたよ。
あんたのプロ意識を信じていたから警戒していた。」

その言葉に、全員がカルマはいい方向に変わったと思った。

「少年戦士よ、負けはしたが楽しい時間を過ごせ…」

「え〜？何言ってんのぉ〜？楽しいのこれからじゃぁん」

そう言って、カルマは楽しそうな笑顔を見せる。
両手にはからしとわさび。

そこからはカルマの香辛料を使った至れり尽くせりのいたずらコース。

「殺せんせー、カルマくん変わってなくない？」

「えぇ。将来が思いやられます…」

なんて、皆が唖然としていた。

「ほら行くぞ、モタモタしてっと見つかっぞ！」

「図体デカいからね」

「うるせっ！」

寺坂くんの声で皆がまた動き出す。

最後尾にいた私も、続けて動き出す。
カルマと同じように相手から"道具"をくすねて。

「A〜？早く行こ」

『うん、カルマ！お疲れちゃん』

*

次のフロアについて、律ちゃんが説明を始める。
次のステージは中に入って裏口の鍵を開ける、いわばアドリブ戦だ。

「先生達はここにいて！私達が中に入って鍵を開けてくるから。こういうところは女子だけでいた方が自然でしょ？」

メグちゃんの言葉に女子一同が集まる。

『それに、こういうところは場慣れしてるし』

「いや…女子だけでは危険だ…」

「おぉ！だったらぁ…」

カルマが潮田くんに目線を向けると、クラス全員が彼のことを見つめる。

…そういうことね。