【暗殺教室】不良少女、暗殺教室にて。2 (ページ16)

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決行の時間(2) ページ16

全員でやった大がかりな暗殺。

誰もが、手応えを感じたが暗殺は失敗。

悔しさと不甲斐なさがいっぱいで皆は無言でホテルへの帰路についた。

*

ホテルのテラス席で、皆がうなだれる。

机に突っ伏している者。喋っているものの覇気のない者。

何かがおかしい。

「渚くん、ちょっと肩貸しちゃくれんかね」

莉桜ちゃんが、潮田くんにそう言うと、そのまま倒れてしまった。

「中村さん！！熱っ！酷い熱！」

次に、岡島くんが鼻血を大量に出す。

それを皮切りにバタバタと倒れ始める。

異変を感じた烏間先生の元に1本の非通知電話が入る。
それを切ると烏間先生は、電話の内容を簡潔に伝えた。

"生徒の皆に毒を盛った。殺せんせーと引き換えに治療薬を渡すから、背の低い男女2人と雪目Aの計3人で普久間殿上ホテルの最上階に1時間以内に来い"と。

すると、防衛省の方が烏間先生に駆け寄り話す。

「…案の定ダメです。政府として、あのホテルに宿泊者を問い合わせてもプライバシーを繰り返すばかりで…」

『そりゃそうでしょうよ。だって、あそこ反社のやつらがウジャウジャいるし、なおかつ違法商談にドラッグパーティー繰り返してますから』

「雪目、何でそれを知っているんだ？」

驚いた顔で見てくる烏間先生。驚いているのは皆も一緒だけど。

『私がバーで賭博や飲みゲーしてるとき、たまーにいるんだよね。こっち側から遠出したてきたそういうやつ。

そんで、何しても私に勝てない時、"普久間殿上ホテルでもこんなに無双するやつはいない"って。』

「雪目！なんて危険なことを！」

『もちろん、ゲームを始める最初から相手が反社だなんて分かりませんよ。ゲームをやりながら気付くんです。

そういうやつからはあんまり捲くらないんですけど、もしかしたらそれで変な私怨買ってたかもしれないです』

でも、椚ヶ丘の生徒、だとか、年齢やフルネームなんて名乗ったことはない。おかしいとは思う。

でも、反社のやつらだから調べられててもおかしくはないのかな。

『十中八九、私への私怨。背の低い男女は、大方人質みたいなものだと思います。

よって、2人は行く価値なし。私が1人で行ってきますよ』

ざわつく生徒に、止める先生。

自分がやったことだ。尻拭いは自分でしなきゃ。

「雪目さん、待ってください。いい方法がありますよ」

殺せんせーがニヤリと笑いながらそう言った。