【暗殺教室】不良少女、暗殺教室にて。2 (ページ14)

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16*島の時間ページ14

この日のために、暗殺の訓練を積んだ。

ビッチ先生の師匠であるロヴロさんを交えて訓練を行った私達。
潮田くんもなにか大きいことを教わったようだった。

そう。今日は暗殺の決行日だ。

東京から6時間かけ、やっと見えてきたこの島。
船から身を乗り出しはしゃぐ皆を横目に、乗り物酔いしやすい私は殺せんせーとグロッキーな気分で横たわっていた。

「ほーんと、Aって乗り物酔いしやすいんだね」

そう言って私の頬をつつくカルマに反応する余裕も私には無かった。

*

「ようこそ。福間島リゾートホテルへ。
サービスのトロピカルジュースでございます。」

男性のウエイトレスが皆に丁寧な口調でジュースを配る。
私は今にもゲロを吐きそうなので、近くにいた別の女性のウエイトレスへ声をかけた。

『す…すんません…吐きそうなので水もらいたいです…』

「かしこまりました」

「Aちゃん大丈夫？」

同じテーブルの有希子ちゃんとすみれちゃんが心配そうに見て来る。楽しい旅のはずなのに心配かけてごめんね…。

届いた水をちびちび飲みながら、周りの声に耳を傾ける。

「例の暗殺は夕飯の後にやるからさ、まずは遊ぼうぜ殺せんせー！」

「修学旅行ん時みたく、班別行動でさ」

「ヌルフフフ。賛成です。よく遊び、よく殺す。それでこそ暗殺教室の夏休みです」

*

レジャーを上手く駆使し、他の班に目がいかないように暗殺をする一班。

私はカルマ、潮田くん、杉野くん、莉桜ちゃん、カエデちゃんと同じ班になり殺せんせーの暗殺を待つ。

「乗り物酔いはもう大丈夫〜？」

隣りにいる莉桜ちゃんが聞いてくる。

『うん！だいぶ回復したよ！』

「ならよかった！がんばろうね！」

「次はうちの班に来る番だよ！」

カエデちゃんのその一言に皆が準備をし、海に潜る。
決行だ。

*

「いやぁ、遊んだ遊んだ〜。おかげで真っ黒に焼けました」

「「「黒すぎだよ！！！」」」

「歯まで真っ黒に焼けやがって」

「もう表情が読み取れないよ…」

暗殺者を差し置いて、最高に楽しんだ標的。

そんな先生ともあと少しなんだろうな。

*

船上ディナーにて月に1回の奥の手、脱皮を使った殺せんせー。

船を降り、船酔いのまま水上チャペルへ案内される。

もちろん、殺せんせーが無事じゃないなら私も無事じゃないわけで…

「Aちゃん、こっちで休みましょ」

『本当にありがとう』

優しく微笑む有希子ちゃんは神です。