【暗殺教室】不良少女、暗殺教室にて。2 (ページ2)

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ビジョンの時間(2) ページ2

『いやいや、そんなに良い訳じゃないって！
水のおかげで歪んで見えるだけだよー！』

「えいっ」

『ぎゃっ！？』

急に後ろから包まれる私の胸。

振り返ると、潜水をして後ろから忍び寄っていた莉桜ちゃんがいた。

「Aさんはとっても柔らかいですね〜」

『莉桜ちゃんふざけないで！びっくりするじゃん！』

「いやぁ、こんなスタイル美女がいたら寄りたくもなりますよ〜」

私と莉桜ちゃんのやり取りに顔を真っ赤にする愛美ちゃんと苦笑いをする有希子ちゃん。

「なぁ、カルマ」

「なに？前原」

遠目で2人の光景を見ていた前原はカルマに軽く耳打ちをする。

「お前はあの…中村が触った山をすでに触ったのか？」

「え？殺すよ？」

そう言って、前原を水に沈めようとすると

「中村ー！雪目ー！もっとやれ！」

「『きもい！』」

「あいつから先に沈めてくるわ」

2人の写真を撮っていた岡島に矛先が向いたのだった。

*

プール遊びを楽しんでいると殺せんせーが水が苦手であることが分かった。

水を吸った触手はふやけ、そして動けなくなる。とのことだ。

今までで一番使える弱点かもしれない。

チラリ、と潮田くんを見ると同じことを考えているのか、目の奥が揺れていた。

*

数日後の昼休みにて。

教室では木造模型のバイクを見せびらかす殺せんせーとそれに大興奮する吉田くんがいた。

その光景を後手に、ぼーっと外を見ていると、なにやら寺坂くんと村松くんが喧嘩をしていた。

一方的に木に押し付けた村松くんを後に、寺坂くんは校舎に戻ってくる。

何かあったみたいだ。

そして数分後、ガラリと教室に入った寺坂くんは吉田くんに苛立ちながら話しかけた。

「何してんだよ。吉田」

「あ、あぁ！寺坂！この間こいつとバイクの話で盛り上がっちまってよ！」

と、嬉々として話す吉田くん。

その後も興奮収まらない吉田くんは殺せんせーと仲良く話し、その光景を見ていたクラスは一同笑い出す。

と、ドシンと大きい音がしたかと思えば寺坂くんは木造のバイクを蹴り倒した。殺せんせーは泣き出す始末だ。

「なんてことすんだよ寺坂！」

「謝ってやんなよ！大人なうえに漢字の漢と書いて、漢の中の漢の殺せんせーが泣いてるよ！」

「「そーだそーだ！」」

「テメェら虫みてぇにブンブンうるせぇな。駆除してやるよ！」

そう言って、机から殺虫剤を取り出し教室はその煙で充満する。