優しい吸血鬼との暮らし方5

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ジ「じゃあ脱ぎますか！俺支えながら脱がしちゃって平気？」

『うん、ありがとう…。でもあんまり見ないでもらえたら嬉しい』

ジ「はーい！Aとお風呂なんて初めてで嬉しいな」




おでこにキスを落とされれば、久しぶりの感触にどきっとした。



ジェシーはずっとニコニコしてて、なんだか可愛い。



あんまり見ないでほしいのは、体がめちゃくちゃ痩せてしまって不健康に見えるから。

ジェシーは心配性なのに、お風呂に誘って申し訳なくなってきた。





岸に着せてもらったパーカーをゆっくりと脱がされて、じっと服を見られた。



ジ「…今日着てた服、後で捨てておくね。嫌な事また思い出しちゃうかも」

『あ、でもこのパーカーは岸のかも…。これは捨てないで、返したいの』



着させられていたシャツや下着は嫌な思い出しかないけど、

このパーカーだけは岸が着させてくれたものだから、ちゃんと返したい。


そう言うと、少しだけジェシーは嫌そうな顔をしたけどすぐに優しく微笑んでくれた。



ジ「うーん、わかった。でも俺から返すね」

『うん。ありがとう』

ジ「どういたしまして」




服をお互い脱いでなるべく見ないようにジェシーがさっと私の体を前に向けてお風呂場に進んだ。









ジェシーの洗い方は優しくて、なんだか眠くなった。


一通り洗って貰えば、お湯が張られた浴槽に入れてもらって、

その間にジェシーが髪や体を洗った。


やっぱり男の人だから早くて、「失礼しまーす」と言って、私の後ろに入ってきた。



ジェシーに背中を預けるようにもたれかかると、優しく抱きしめてくれて瞼にキスをされた。

この甘々な感覚が心地よくて、ずっとお風呂に入っていたくなる気分になる。





ジ「Aはやっぱり綺麗だね、髪も体も全部綺麗だったよ」

『…ほんと？』

ジ「本当。ずっと出会った時からAは綺麗なAのまま」



『…私、皆以外に触られるの嫌だった。怖かった。自分が汚いって思っちゃうの。それにすごい痩せちゃったし、綺麗じゃないよ』



ジ「ううん、Aは綺麗。俺が何度でも言ってあげる。Aは心が綺麗だから、内面から滲み出てるもん」



『…ふふ、ジェシーは褒めるの上手』

ジ「本心だもーん。あんまり長湯するのも体に負担かかるし、出ようか」

『…ん』





まだもうちょっとジェシーとお風呂入ってたかったなあ、

なんてワガママを言いたくなったけど、今日はジェシーに従うことにした。




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