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『え、アズール君？』
素っ頓狂な声を出したA。遅刻しそうな中、好きな人が現れたことで幸せメーターが急上昇したのは間違いないだろう。
少し驚いているAに対し、ええ、僕ですよ。とアズールは答えた。
「それで、あと2分程で授業が始まりますが。お2人ともこんなところで話している余裕なんてあるんですか？」
あはは、と乾いた笑いを返すA。バチバチに正論なので、何かを言える立場ではない。
一方、レオナはアズールに問う。
「じゃあ、お前の言った通り、あと2分で授業が始まるんなら。何故お前はここにいる？」
「……クルーウェル先生にAさんの様子を見てこい、と名指しで頼まれましたので」
貼り付けたような笑顔で言葉を返す。レオナはすぐにアズールが嘘をついていることが分かった。
だが、言うと更に面倒くさいことになり得そうだったからまた溜息をついただけで言わなかった。
薬草を手にし、呆然としているAにアズールが「急ぎましょう、Aさん」と言葉をかける。
Aは『そうだね。急ごうか！』と言葉を返し、レオナに手を振ってアズールと共に植物園を後にした。
＿廊下＿
2つの足音が授業が始まりそうで、徐々に静まっていく廊下にこだまする。優しい風が、2人の髪の毛を揺らした。
先に話し始めたのはAの方からだった。
『マジありがとう！あのままだったら普通に遅刻してたかもしれなかったな』
「いえ、僕は先生に頼まれて植物園へ向かっただけですので。感謝されるようなことは何もしてませんよ。」
なのでお代は結構です、と少々心配していたことを言われ一瞬Aはびっくりしたが安心した。そんなAとは反対にピリついた雰囲気を纏っているアズール。無意識に嫉妬していたため、返答が普段より早くなっていた。
2秒程、沈黙が続いた。
「＿貴女は」
Aの隣を歩いていたアズールが急に立ち止まって何かを言いかけた。隣から居なくなったうえ、聞こえなかったが何かを言ったアズールに疑問を持ち、後ろを振り返る。
Aはすぐにアズールの目の前へ行き、『大丈夫？』と目を合わせるようにして聞いた。
「いえ…昨日のラウンジの収支がいくらだったかな、と。」
『本当ブレないよね』
そんなところも好きだな、と思いながらAとアズールは実験室にチャイムギリギリで入っていった。
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黄色お星様ありがとうございます！
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青天の霹靂 - あささん» コメントありがとうございます！！好き、と書いて貰えて本当に感激です！！なるべく更新できるよう頑張ります！ (11月19日 18時) (
レス) id: 1bafc3cd7d (このIDを非表示/違反報告)
あさ - うわ、もう滅茶苦茶好きです！！続きを一日千秋の思いで待っております！！！更新頑張ってください！ (11月19日 13時) (レス) @page7 id: 900138739c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青天の霹靂 | 作成日時：2023年11月12日 19時
