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＿＿地獄のような眠さに耐え忍んだ1限目が無事終わり、2限目が始まる。
2限目は錬金術。当然、移動教室だ。休み時間、Aは友達と話すなんてことをせず、真っ先に移動した。4分1の確率で他の生徒と談笑しながら移動するがいつも誰よりも速く移動しクルーウェル先生と勉強になる話をしている。
今日もAは1番乗りで部屋に足を踏みいれようとした。だが、曲がり角で丁度誰かにぶつかり後ろによろめいた。
『うわっ！！あ、おはようございます、先生。』
「あぁ仔犬か。すまないな。」
曲がり角から現れたのはクルーウェル先生。何やら急いでいる様子だ。
『どうかされましたか？』
「1限目、2人ペアで実験を行ったのだがどのペアも調合にことごとく失敗し、薬草の数が足りないんだ。」
1限目はラギー君たちのクラスだったっけ、と以前話された会話を思い出す。おそらく植物園に採取しにいこうとしているのだろう。授業が始まるまで後4分。
普段、お世話になってるから時にはお助けしたい。そう思い、Aは間髪入れずに口を開いた。
『足りないのなら、私採って来ましょうか？』
「頼めるか？」
『お任せあれ』
Aがそう言うと、助かると微笑むクルーウェル先生。あら顔面国宝、という自分の心の声が脳の中をこだました。
何をどのくらい採ってくれば良いのか、クルーウェル先生に聞きAは植物園へ向かった。
＿植物園＿
人の気配が全くせず、暖かい日差しと適度な温度で保たれている植物園。
まぁ1人はいるだろうな、と思いながらAは先生から頼まれた薬草を探す。自分の記憶を頼りにすれば確か入って左側を真っ直ぐ行った先に生い茂っていたはずだ。
授業が始まるまで後3分。母親から譲り受けた腕時計で目的の方向へダッシュしながら時間を確認する。
やばい、急がないと終わる！！と危機感を体内から肌にかけて感じながら、急いで薬草を探し言われた数を採取する。こういうときに経験があると手際がいいな、と自分に感心しながらまたダッシュで戻ろうとした。
だが、Aは突然何者かに襟元を掴まれ、後ろへぐいっと引き寄せられた。誰かはとっくに分かっている。
反動で転ばないようにしたりしてる辺り優しいな、と素敵に思うがそんなことを考えている場合ではないことをAは知っている。
なぜなら、彼に襟元掴まれる=遅刻確定という式が成り立つからである。
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青天の霹靂 - あささん» コメントありがとうございます！！好き、と書いて貰えて本当に感激です！！なるべく更新できるよう頑張ります！ (11月19日 18時) (
レス) id: 1bafc3cd7d (このIDを非表示/違反報告)
あさ - うわ、もう滅茶苦茶好きです！！続きを一日千秋の思いで待っております！！！更新頑張ってください！ (11月19日 13時) (レス) @page7 id: 900138739c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：青天の霹靂 | 作成日時：2023年11月12日 19時
