【4匹目】 ページ5
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私はA・クルーウェル
名前を見てわかる通り、デイヴィス・クルーウェルのお嫁さんです。
ご縁があってナイトレイブンカレッジの食堂で働かせていただいています。
生徒達は個性が強い子達ばかりですが、皆さん美味しくご飯を食べてくださるし、やりがいがあってとても楽しいです
学園長が気を使ってデイヴィスと私を同室にしてくださったため、いつも先に仕事を終わらせる私は部屋で彼の帰りを待ちながら家事をしています
そんな彼女、現在は先程言った通りレーズンバターを使ったパンを作るためにキッチンに立っていた
彼女は家事をすることが好きだ
何もしない時間より何かをする時間の方が好きだから、というのもあるが生きている心地がするらしい
大抵の者は家事などめんどくさいだけだ、と理解をしてくれないのだが彼女は自分の好きなことを曲げることはない。
そして、彼女はデイヴィスが大好きだ
特に彼に褒められるのが大好きである。
だからこそ、家事にはより一層力をいれるし、彼の好物であるレーズンバターを使った料理なんて自分の持てる限りの力を使って作るだろう。
「…あら」
ふと視界に入ったのはキッチンカウンターに置いてある本
朝は一緒に部屋を出たから気づかなかった
この本は確か、今日の授業で使う本だったはずが…
「……」
届けに行こう、そんなに遠くないしまだ間に合うかも
本を手に取って部屋を出る
少し早足で、彼のデスクがある部屋へ歩く
次の授業は何時からだっけ…?
歩きながら時計をちらりと見る
あと10分…じゅっぷん!?
「ま、間に合わない…!」
急がなきゃ…!!
.
.
「れ、れいびす……」
彼のデスクがある部屋に駆け込んで息を整える
顔を上げると驚いた顔で彼がこちらを見ていた
「A、どうした?食堂の方はもうとっくにあがっているだろ?」
時計を見ながら不思議そうに彼が疑問を投げかけてくるのに本を持ち直して見せた
「これ…っ、わすれ…ものっ…」
「ん?あぁ、魔法薬学の本か、それは明日使うものだったからカウンターに置いておいたんだ」
「…へ?」
明日って…ということは今日は使わないの?
「なんだぁ…!」
ヘナヘナと力が抜けて床に座り込む
コツりと靴の音をたてて彼はこちらに歩いてきた
「随分息が切れていたな、俺のためを思って頑張ってくれたんだな。ありがとう、A」
…まぁ、褒められたからいっかぁ
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あおい(プロフ) - 初コメ失礼します。リクエストになるのですが、二人が大喧嘩をしてしまう様子を見たいです!よろしくお願いします。 (2020年8月10日 0時) (レス) id: 34a265efc7 (このIDを非表示/違反報告)
あすか - 素敵なお話ありがとうございました!! (2020年8月9日 18時) (レス) id: 25d1c36d01 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - んんん、耳と尻尾が生えたクルーウェル夫婦最高でした…!まじでごちそうさまでした (2020年8月5日 20時) (レス) id: a494b1d180 (このIDを非表示/違反報告)
あすか - 最高過ぎます!!リクエストになるのですが、、、魔法の力を高めたい夢主ちゃんはマレウスとリリアに教わり仲良くなる様子が見たいです!ついでにクルーウェル先生とリリアの絡みがあれば嬉しいです。笑 (2020年8月3日 17時) (レス) id: 25d1c36d01 (このIDを非表示/違反報告)
ふぇお - 最高でしたありがとうございました (2020年8月3日 15時) (レス) id: ec620c1410 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ルイ x他1人 | 作成日時:2020年7月28日 19時