【３３匹目】 ページ36
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｢ふっ、ろいどくん…？｣
｢ねーえ、イシダイちゃんの番ちゃん｣
ドンと壁に追い詰められてしまえば、すっぽり彼の影に覆われてしまうほどに大きな身体
何故だろう、フロイドくんに壁ドンをされていた
というか、私から見ると壁ドンのレベルではなく捕食寸前の小魚の気分だ
｢なにか用？私、これから用事があるから…｣
｢えぇ〜、なんの用事？｣
ズイと彼はこちらに笑いながら顔を近づけてける
その口の隙間からギザギザとした歯見えて、ほんとに食べられるんじゃないかと思った
｢先生方との用事が…｣
｢オレ今先生と遊びたいんだけどお｣
｢遊ぶって言っても、私と楽しい遊びはできない…よ？｣
私の言葉にうぇ〜？とつまらなさそうにフロイドくんはため息をつく
｢あ、じゃあさおにごっこしよ〜。オレ好きなんだよね〜｣
｢…へ｣
"捕まえたらぎゅーってするから、逃げてね？？"
.
｢は…っ、なんで｣
なんで私はいま逃げてるの…！
こんなはずじゃなかったのに、なんで…！
後ろからは大きな足音と楽しそうな声
｢つがいちゃ〜んまって〜！｣
少し後ろに顔を向ければそれはもう楽しそうな笑みを浮かべてこちらに走ってくるフロイドくんの姿
さっきは急にあんなことを言ったと思ったら"い〜ち"と数を数え始めていた
何が起こっているのか分かってない私を放っておいたまま数を数える彼に危機感を感じ、今に至る
どうしようどうしよう
どうすればいいんだろう
どこへ逃げればいいんだろう
廊下をこのまま走っていればいつか捕まってしまうだろう
でも下手に教室に入って身を隠したとしても、かくれんぼが始まったと思って私を探す続けるんだろう
｢…はっ、｣
息が切れてきた
誰か…っ、！
角を曲がった先、鼻につくような刺激臭を感じて、錬金術の教室が近いのに気づいた
そう思えば、私が考えることはひとつしかない
この時間、放課後はちょうど準備室のデスクでコーヒーを飲んでるはず…！
準備室まで全力で走って扉を開く
視界の先には、コーヒーを片手にこちらを向いている彼がいた
中に入って扉を閉めて、彼に助けの目を向ける
｢どこかに隠して…！｣
｢どうかしたのか？｣
｢フロイドくんが…っ、｣
『あれ〜、つがいちゃんどこぉ〜』
扉越しに聞こえてきた声に顔が青くなる
どこか隠れる場所は…っ、と頭に考えをめぐらせていると少し強めに腕を引かれた
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あおい(プロフ) - 初コメ失礼します。リクエストになるのですが、二人が大喧嘩をしてしまう様子を見たいです！よろしくお願いします。 (2020年8月10日 0時) (
レス) id: 34a265efc7 (このIDを非表示/違反報告)
あすか - 素敵なお話ありがとうございました！！ (2020年8月9日 18時) (レス) id: 25d1c36d01 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - んんん、耳と尻尾が生えたクルーウェル夫婦最高でした…！まじでごちそうさまでした (2020年8月5日 20時) (レス) id: a494b1d180 (このIDを非表示/違反報告)
あすか - 最高過ぎます！！リクエストになるのですが、、、魔法の力を高めたい夢主ちゃんはマレウスとリリアに教わり仲良くなる様子が見たいです！ついでにクルーウェル先生とリリアの絡みがあれば嬉しいです。笑 (2020年8月3日 17時) (レス) id: 25d1c36d01 (このIDを非表示/違反報告)
ふぇお - 最高でしたありがとうございました (2020年8月3日 15時) (レス) id: ec620c1410 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ x他1人 | 作成日時：2020年7月28日 19時
