【２５匹目】 ページ27
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｢…っ、｣
グレーの瞳が、真っ直ぐ私を見てきた
その眼孔から逃れたいけど、逃げちゃダメだ
目を逸らしちゃ、ダメだ…
｢それは、俺がお前に好意を寄せているからだ｣
シンとした部屋に、彼の声がリンと響いた
…え？
いま、なんて
彼はなんて言った？
｢いまこのタイミングでお前にこんなことを言うなんて、困らせるのは分かっている。だがきっと今回を逃したら、もう伝えることは出来ないと思った。｣
頭を抑えながら、彼は自分にイラついてるのか眉間に皺を寄せていた
｢あの数年前、お前を…Aを見てからずっと忘れられなかった。あの時名前を聞かなかったことを後悔するくらいに。だから数年経ってまたその姿を見て、運命だと思った。｣
デイヴィスさんはベッドに座る私の目の前に片膝をつき、私の手を優しく、包み込むように握った
｢お前の愛するものが俺じゃなくていい、お前が声を取り戻して、また笑顔で笑っていられるなら。だが、これだけは言わせてほしい。｣
"A・ヴィヴァレント 俺はお前を愛してる"
｢……｣
ストンと、その言葉が胸に落ちて溶けていった
どんな言葉よりも熱くて、甘くて、素敵で
胸が熱い
顔が…熱い
視界が歪んでいるのは、きっと涙が溢れているからだ
涙が溢れているのは、きっと幸せをかみしめているからだ
幸せをかみしめているのは、きっと私も彼のことを心から愛しているからだ
｢…っ、泣かせるつもりはなかった。ほんとに困らせる気は全くなかったんだ。｣
彼はまたその大きな手で、涙をすくって拭いてくれた
違う、悲しくて泣いてるんじゃないよ
｢もしあの方法を使っても声が戻らなかったら連絡してくれ、そしたらまた元に戻す方法を…っ｣
探すから
そう言いかけた彼の言葉は私とのキスに吸い込まれていった
頬を包み込むように触り、触れるだけのキスを交わす
｢…なんだ、ずっと両片想いだったんですね｣
少し高い声が病室に響いた
｢…は？｣
彼は目を見開いてこちらを見る
状況がのみ込めてないのか、間抜けな声をだして驚いていた
｢私も、デイヴィス・クルーウェルを心の底から愛してます。｣
両想いですね、と笑えばまだ彼は目を見開いたまま私を見てくる
そしてやっと状況がのみこめたのか、フッと大人びた笑い方をして、今度は彼から口づけをしてきた
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あおい(プロフ) - 初コメ失礼します。リクエストになるのですが、二人が大喧嘩をしてしまう様子を見たいです！よろしくお願いします。 (2020年8月10日 0時) (
レス) id: 34a265efc7 (このIDを非表示/違反報告)
あすか - 素敵なお話ありがとうございました！！ (2020年8月9日 18時) (レス) id: 25d1c36d01 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫 - んんん、耳と尻尾が生えたクルーウェル夫婦最高でした…！まじでごちそうさまでした (2020年8月5日 20時) (レス) id: a494b1d180 (このIDを非表示/違反報告)
あすか - 最高過ぎます！！リクエストになるのですが、、、魔法の力を高めたい夢主ちゃんはマレウスとリリアに教わり仲良くなる様子が見たいです！ついでにクルーウェル先生とリリアの絡みがあれば嬉しいです。笑 (2020年8月3日 17時) (レス) id: 25d1c36d01 (このIDを非表示/違反報告)
ふぇお - 最高でしたありがとうございました (2020年8月3日 15時) (レス) id: ec620c1410 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ x他1人 | 作成日時：2020年7月28日 19時
