【ツイステ】ヴィランじゃないので帰らせてください。2 (ページ12)

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誘惑ポワゾン！1 ページ12

〈ポムフィオーレ寮〉

うわ……眩しい。

キラッキラしてるよ。キラッキラ。

「なにも珍しい物は無いわよ。
前向いて歩きなさい。」

『はい。』

そうは言いますけど！！

この世界に慣れてない私からしたら
もう全てが宝のようだよね。
動く推しに、憧れた学園。あぁ……最高。

「おかえり。ヴィル。」

廊下の角を曲がると
待ち伏せしていたかのように
ルークさんが待っていた。

「ただいま。
ここで待っていたという事は
終わったんでしょうね？」

「もちろんさ。きっと、蝶の君(ロア･ドゥ･パピヨン)にも
喜んでもらえるはずだよ。」

さぁ、お入り。

とルークさんは、とある部屋の扉を開けた。

『失礼しま…………す？』

これはまた、凝ってるというか

素人でも分かる高価なアンティークの数々。

「どうだい？素敵だろう。」

「ふん。アタシが選んでるんだから
素敵なのは当たり前よ。」

『とても素敵です。ええ、とても。』

天蓋付きのベッドに
沢山の化粧道具が揃ったドレッサー

照明器具はシャンデリアで

まさにお嬢様が住むような部屋である。

『一体、いつから用意してたんですか。』

さすがに今用意した訳では無いだろう。

「アンタが入学してきた頃からよ。」

ん？？？

「キミは元々ポムフィオーレ寮だからね。」

『そう…なんです……ね。』

じゃあ、今日私が
ポムフィオーレに選ばれたのも

そういうこと……？

「そういえば、蝶の君(ロア･ドゥ･パピヨン)は
今日闇の鏡の選定を受けに行ったんだったね。」

「あぁ、そうだったわ。
さっき聞き逃してしまったのよね。
結果どうだったのよ。」

ルークさんとヴィルさんは
私の目を見て、聞いてきた。

『えっと……。』

どこかピリッとした空気。

答えは分かりきっていて
別に言いにくい訳でも無いのに

何故か言えない。

「どこだったんだい？」

『…………オクタヴィネルです。』

あぁ、2人に

嘘をついてしまった。

「そう。」

どうして言えなかったのだろう。

ポムフィオーレだと。

「まぁ、いいわ。
今アンタが居るのは"ここ"よ。
ポムフィオーレ寮にいる間は、
この寮のルールに従ってもらう。いいわね？」

『それはもちろんです。』

「アンタの指導係はルークよ。あとは頼んだわ。」

「ウィ。」

それだけ言い残して
ヴィルさんは私達を置いて
去っていった。