153 努力の君のオーバーブロット ページ35
『な、んてことを……ッ！』
ﾚｵﾅ「A、おまえはこのタコ野郎に甘すぎるんだ」
ふい、とそっぽ向く素振りを見せるレオナにこれでもかと言わんばかりに目を見開く。
アズールの方を見ると、頭を抱えて膝を地面につけながら砂となった契約書をかき集めるようなしぐさをしている。
ｱｽﾞｰﾙ「僕の、僕の『黄金の契約書』が……ッ！全部、塵に……！！そ、そん……な……」
『アズール、僕こんなつもりじゃ…！！』
ｱｽﾞｰﾙ「…あ……あぁ…」
ﾚｵﾅ「ん？」
ｱｽﾞｰﾙ「ああ、あああ…っ！！あ〜〜〜っ！もうやだ〜〜〜〜〜〜〜！！！」
『ぅ、え！？』
ﾗｷﾞｰ「Aくんッ！？」
アズールの腕が僕の腰に回り、むぎゅううううと、凄い力で締め付けられる。
ち、からつよっ！！！！
タコだから？タコって力が強いの？
てか、泣いてるよな！？
絶対に泣いてるよね、すっごく背中濡れて来てる気がするんだけど！？
ｱｽﾞｰﾙ「消えた…コツコツ集めた魔法コレクションが！僕の万能の力がぁ……！」
ﾚｵﾅ「クソ、このタコ野郎！！Aを放せ！！！」
『ぐわぁああ、腕引っ張らないで！！ち、ちぎれる！！』
ｱｽﾞｰﾙ「ああ、もう全てがパァだ！なんてことをしてくれたんだ！！！アレが無くなったら、僕は……僕はまた、グズでノロマなタコに逆戻りじゃないか！！」
大声で叫びながら、黒い物をまとい始めるアズール。
やばい、これはヤバい。
このままだと僕を抱きかかえたまま、オーバーブロットを……！！！
『アズール、君はグズでノロマなんかじゃ……』
ｱｽﾞｰﾙ「そんなのは嫌だ……いやだ、いやだ、いやだぁぁああ！！もう昔の僕に戻るのは、嫌なんだよぉ……っ！」
ﾚｵﾅ「な、んだ、これ…黒いオーラが……」
『危険だ！！レオナ、ラギー！！今すぐこの場から離れ…』
ｱｽﾞｰﾙ「うるせえ！！！お前らに僕の気持ちなんてわかるもんか！グズでノロマなタコ野郎と馬鹿にされてきた僕の事なんか…お前たちにわかるはずがない！………ふ、ふふふ、ああ、そうだ。無くなったなら、また奪えばいいんだ。ねえ、Aさん？」
『ひッ』
普段は美しいアズールの紫色の瞳が、真っ黒に染まりあがる。
そして、焦点の合わない目で僕のことを見下ろし、ニンマリと微笑んだ。
ｱｽﾞｰﾙ「Aさんの魔力も下さい」
逃げ出そうと、レオナとラギーの方へと手を差し伸ばしたが、僕の意識はブラックアウトした。
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shiba(プロフ) - ツナマヨさん» コメントありがとうございます！一気読み、ありがとうございます！感激です！！！これからも、応援等々よろしくお願いしますね！！ (2021年5月25日 17時) (
レス) id: 54373bcd9b (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - 白玉うどんさん» コメントありがとうございます！！好きだと言っていただけで本当にうれしいです！！これからもよろしくお願いしますね！！ (2021年5月25日 17時) (レス) id: 54373bcd9b (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - 睦月夜烏さん» コメントありがとうございます！アズールの刈り上げは最高だと思うんです！！笑これからもよろしくお願いします！ (2021年5月25日 17時) (レス) id: 54373bcd9b (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - Makua*ぼっちさん» コメントありがとうございます！そうなんですよ、オクタ可愛いんです！！！刈り上げ最高です笑 (2021年5月25日 17時) (レス) id: 54373bcd9b (このIDを非表示/違反報告)
shiba(プロフ) - misérableさん» 毎日チェック嬉しいです、本当に亀更新すぎて申し訳ないです泣これからもよろしくお願いします！！ (2021年5月25日 17時) (レス) id: 54373bcd9b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shiba
| 作成日時：2021年4月6日 13時
