アズカバンの囚人が22人 ページ22
Aside
ルーピン先生に促されて部屋を出るハリーは、最後までスネイプ先生の顔を不審そうに睨みつけていた。
おかげで、私たちがスネイプ先生と一緒に来た理由を聞かれなかったので、結果オーライである。
ハリーが完全に部屋の周りから立ち去ったのを確認した後、ルーピン先生にお皿に乗ったブルーマカロンを手渡す。
リマ「ああ、苦い薬の口直しにマカロンも作ってきてくれたんだね。お心遣い感謝するよ。それで...薬はどうだい?完成したかい?」
A「あー、いや、その...」
先生の、少しだけ期待をはらんだ目線に耐えきれず、スッと顔を逸らす。その態度にしびれを切らしたのか、スネイプ先生が「そこにあるのが見えないかね?」と端的に言ってマカロンを指差した。
リマ「....」
スネイプ先生の真意を図ろうと、訝しげな顔で、マカロンとスネイプ先生、そして私の顔と忙しなく目線をさまよわせながら、ようやく声を絞り出す。
リマ「本当に言っているのかい?」
セブ「嘘だと思うのなら食べてみてはどうかね?まあ、効果があるかは今の段階では我輩にも判断しかねるので、結果は満月の日にならないと分からんがね」
そしてまた訪れる静寂。
今回は「脱狼薬」ということもあって、普通のお菓子作りのように味見もできていない。最悪の味で、効果もないなんてことになったら...と居た堪れない気持ちで下を向いていると、その思いを察したのか、おもむろに先生がマカロンに手を伸ばし、口に入れた。
リマ「ふむ、美味しいよ。ありがとうA。それと他のみんなも手伝ってくれたようだね。礼を言うよ」
A「え!本当!?先生ウソついてない?正直に言って!無理してない!?」
リマ「ウソじゃないさ。食べさせてあげられないのが残念だよ。これが1週間食べられるなら、効果がなくても大歓迎だね」
そう言ってニコッと笑う先生に、安堵のため息をつきながら座り込む
トム「ねえ、まだ効果が分からないから安心するのは早いと思うけど」
A「そうだけどさ、まあ大丈夫でしょ。こんなにも優秀な方々に見守られながら作ったんだし。何かあってもレオナ先輩達もいるしさ」
ユウ「そうだね!後は1週間コレを頑張って作らなきゃだね!」
レギュ「ええ!僕も一生懸命サポートしますから!」
頑張るぞ!おー!と盛り上がる私たちにトム君とスネイプ先生が同時にため息を吐いた。なんだかんだ言いながらも、二人ともしばらくは薬作りの監督をしてくれるみたいだ
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ANMZK - 面白かったです❗️これからも頑張ってください😆 (5月12日 20時) (レス) @page46 id: 7555f05ef4 (このIDを非表示/違反報告)
ANMZK - 最っ高です❗️次の話も楽しみにしてます❗️ (5月5日 21時) (レス) @page44 id: 7555f05ef4 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬みかづき(プロフ) - ものすごく面白いです!声をあげて笑ってしまいました。更新これからも頑張ってください! (2023年3月20日 7時) (レス) id: 41859a0eac (このIDを非表示/違反報告)
hEllomONing(プロフ) - この作品大好きです!いつも笑いながら読ませていただいています!!!無理せず更新頑張ってください! (2023年3月6日 5時) (レス) @page32 id: 79441643a0 (このIDを非表示/違反報告)
宵凪(プロフ) - すッッッごい好きです!!!!!更新これからも頑張ってください…!とても楽しみにしています! (2023年2月26日 10時) (レス) @page30 id: 47abe22f42 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぷちとまと | 作成日時:2022年5月31日 23時