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眠い、重い、怠い、何もしたくない。このまま呑まれてしまいたい。



でも、誰かが手を伸ばして、俺の腕を掴む。




"起きてください、もう頃合いでしょ"




朝……?だって、まだ、朝じゃないよ。
俺、さっきはチェスして、レオナさんと合流して、それで…………




『ユウ……』


ラギー「お、起きた!ライヴくん、大丈夫ッスか?」




小洒落た音楽と共に何かぺらぺらと喋り続けるラギー。ここは、内装的にモストロ・ラウンジか。



何か、忘れてる、何だっけ。




『ら、ぎ……?まっ、て、ユウ、ユウ!!』


ラギー「あ"ぁっ!?オイこら病人!待つッス!!」




急げ、ユウに会いに行かなくちゃ、安否を確かめないと。



ドアを力強く押して外に出る。
ユウと思わしき後ろ姿を目にした刹那、全身の毛穴から汗が吹き出すような感じがして。



生きてる、話してる、動いてる。




『ユウ、ユウ!!ユウッ』


ユウ「ライヴ、さん…?ライヴさああぁん!!!」


『っぐ、ぇ』


デュース「感動の再会といえど……容赦ないな……」




力強く抱きしめられ、俺も負けじと力を込める。
生きてる、温かい、心臓の音もする、見た感じ無傷だ、よかった。こんな安堵したことってない。




グリム「オマエ、倒れたことは覚えてんのか?」


『倒れた……わかんない、けど、怠かった』


ユウ「う"ええぇぇぇん」


グリム「うるせぇんだゾ…………」




鼻水を啜りながら赤子みたいに泣くユウ。
優しく背中を叩いてると、呆れたようにラギーがレオナさんの横に立った。




ラギー「何でこうも落ち着きが無いんスかねぇ…?魔法で対処できたでしょ」


レオナ「慎重派のくせして、ユウのこととなればすぐ体が動く…ったく」


ラギー「ライヴくん、相当ユウくんのこと好きッスよねぇ、正直引くレベル」




失礼な発言は聞こえなかったことにしよう。



ユウが攻撃されかけたから、守るべく体が動いた。考えるよりも先に。
そこそこ近い距離にいたし、魔法を放つよりも早かったのかもしれない。手段は違えど、結果的に守ることができてよかった。




あの後、チラッと写真を見せてもらった。面影はある、くらいの。



これで寮に戻れる、皆も解放された。
よく頑張ったよ、ユウ。何から何まで全部解決できた、偉い、花丸。

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作者名: | 作成日時:2020年9月25日 22時

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