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ユウ「ライヴさーん、お風呂上がりましたよー」
パラパラと教科書を捲るライヴさん。
視線だけ上げると短く返事をした。そして再び教科書に視線を落とす。
見ているのは魔法生物学。所謂暗記科目だ。ライヴさん、こういう科目のほうが好きって言ってたな。
暗記、文系科目、理系科目の順で好きらしい。でも魔法薬学と錬金術は嫌いなんだとか。
グリム「ライヴはまだ勉強してんのか？」
ユウ「邪魔しないの」
不服そうなグリムをほっておいて、俺もホットミルクを淹れる。
蜂蜜とかは入れるべき？ライヴさんも淹れたら飲むかな。
キッチンから出てくるとライヴさんはじっとこちらを見つめていた。
ぽぽぽ、と周りに花を飛ばして。んー、可愛い。
"飲みます？"と聞けば小さく頷いた。
ユウ「今日はありがとうございました、すごく助かりました」
『………そう』
ユウ「デュースも喜んでました、わかりやすかったって」
ん、とだけ言ってホットミルクを飲むライヴさん。
正直断られると思ってた。エースとかデュースの前は喋るけど俺ほどじゃない。ましてやジャックなんて初対面な訳だし。
快く受けてくれて感謝しかない。何かお礼がしたいけど……いい案があったらまたお礼しよう。
『ユウ、あの、さ………』
ユウ「はい、どうしました？」
雑談を続けてマグカップが底を見せた頃。
ライヴさんは俺の方を見て、真剣な視線を向けていた。
『……モストロラウンジ、は………行かない、で』
ユウ「……？わかりました！」
『ん……歯磨きして、早く、寝な。おやすみ』
ユウ「あ、はい！おやすみなさい」
俺のマグカップも下げてくれたライヴさんに頭を下げる。
キッチンから出てくるとそのままバスルームへと向かった。
ぼんやり考えながら俺も少しして洗面所へ向かう。
モストロラウンジって何だろう、初めて聞いたかもしれない。言われたら気になるけど……これは我慢だな。
歯磨きを終えて部屋へと戻る。
何故かグリムがよそよそしい。どうしたんだろう…？聞いてもはぐらかしてくるし……
まぁ、いいか。また気になったら聞けばいい。
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作者名：諒 | 作成日時：2020年9月25日 22時
