【ツイステ】 Stoneface__YELLOW.【男主】 (ページ6)

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ラギー「…認めたからって俺は今更止めないッスよ。こっちにも事情があるんで」

『止めてほしいわけじゃない。ただ頼みがある』

ラギー「頼みぃ？ま、聞くだけ聞くッスよ」

足を組んで嫌そうな顔をするラギーの顔をじっと見つめる。
何を要求されるかわからないけど、まぁいいだろう。差し出せるものなんて限られてるし。

『俺は今日のことは全部見てないフリをする。お前らがユウさえ傷つけなければ』

ラギー「別にこっちはバラされたって言い訳があるし〜…なんか他にないッスか？オレが飛びつくくらいの」

『…ラギーが助かるかって言うとなんとも』

ラギー「シシシッ、助からなかったら交渉決裂するだけッスよ」

なんて笑うラギー。
これがダメだったら指し出せるものなんてないけど…きっと有益なはずだ。

マジカルペンを軽く振って、吊り手に変える。マリオネットを操作するコントローラーだ。
俺にしか見えない糸が、シュルシュルとラギーに絡んだ。

気づいていないラギーは首を傾げて俺の手を見ている。
軽く動かせば、ラギーが椅子を倒して立った。

ラギー「ッ、ッ！？」

『《シシシッ、こんなのとかどうッスか？あんま使えなさそうッスかねー？》』

パクパクと口を開閉させるラギー。
声はもちろん、俺がやった。特技の1つである声帯模写。なかなか似ていたと思う。皆目を見開いてこっち見てるし。

『手伝いはしないけど、それなりに匂わせたりはできる。使えると思うんだけど』

ラギー「ヒュッ、や、ばっ……！えっ、オレ、今声出せなかった…！？」

『あの糸がかかってる時点で声も出ない、体の自由も無い。今は解いたから自由でしょ』

"あ、あー"と戸惑いながら声を出している。
最初は掠れていたけどすぐにもとの声に戻った。

吊り手をマジカルペンに戻して胸ポケットに入れる。
ラギーは少し怯えているような顔をして、マジカルペンを指差した。

ラギー「…ユニーク魔法とは別、ッスよね？」

『昔身につけたやつだから違う。こっちはそんなにブロットも溜まらないし。…ラギーには有益だと思うんだけど。』

ラギー「…そッスね、乗った！」

お互い縦に頷いて、契を交わす。俺の方が負担多い気がするけどいいや。
これでユウはよっぽど安全なはずだ。俺は危ないけどユウのためだし痛くも痒くもない。