【ツイステ】 Stoneface__YELLOW.【男主】 (ページ5)

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放課後。部活をキリのいいところで中断し、鏡舎へと向かう。帰宅ラッシュからズレたのか、人はほとんどいない。

そっと目を閉じてエバと視覚を繋ぐ。やっぱり上から見ると分かるものだ。
2回手を叩くとエバは俺の前に姿を表した。今日は少ししか入れていないからちょうど魔力が切れたらしく、静かに俺の腕に収まった。

『………なるほどね。』

俺の予想は当たっていたらしい。ならもうやることは交渉だけだ。

何をするでもなくぼーっと待っていると、だんだん賑やかな声が近付いてきた。もちろんその中にはラギーの声もある。

ラギーが鏡舎に足を踏み入れると、驚いた顔をしてこっちを見た。まぁそうだよね、俺鏡舎何か使わないし。

ラギー「ライヴくんじゃないッスか！どうしてここに？待ち合わせ？」

『ラギーを待ってた』

ラギー「オレ？」

こくんと頷くと、後ろにいたサバナクロー寮生が嫌そうに眉をひそめた。
そりゃそうだ、折角いい気分に浸ってるのにこんなのが話してきたら興醒めだろう。俺はやめないけど。

『話がしたいんだけどいい？』

ラギー「………その話し方は、真剣な話っぽいッスね〜。ここじゃ話せないことなんでしょ」

ちょいちょいと手招きをされてサバナクローの鏡を抜ける。
そのままラギーの後をついていくと談話室に案内された。寮生もそこそこいる。変なこと話したら___っていう脅しかな。

ラギーの向かいの椅子に腰を下ろす。
せっかちなラギーのことだから、そのまま本題を切り出しても問題ないだろう。

『…最近の傷害事件、全部ラギーがやったんだろ』

ラギー「んぇ、友達を疑うんスか！？心外ッス〜」

『トレイさん、さっき怪我させてたと思うけど、違う？』

さっき見た光景。その断片を伝えると談話室内は静まり返った。
…これは黒だ。これて"やってない"、"知らない"なんてのは通用しない。

『階段から落ちかけたリドルを庇って怪我。ラギーは近くで同じことをしてた。周りに寮生をおいて、外からは見えないように』

ラギー「…一体何処から見てたんスか？周りは確認したはずッスけど」

『エバと視覚を共有しただけ。上から全部見てたよ』

俺の言葉にラギーがため息をつく。
そして少し躊躇ってはいたが、事実だと認めた。