【ツイステ】 Stoneface__YELLOW.【男主】 (ページ23)

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レオナ「あー、もういい。やめだ。やめ。」

ラギー「ちょ、レオナさん？それってどういう……」

レオナ「バーカ。マレウスが五体満足で試合に出るなら俺たちに勝ち目があるわけねぇだろうが。」

諦めたようにそう吐き捨てるレオナさん。
普段笑顔なラギーから笑みが消えた。

待ってくれ、悪いことだけどラギーは今まで頑張ってきた。それこそ自分のみを犠牲にして。
ボロボロになってまで指名を全うした。なのに、こんな仕打ちだなんて。

ラギー「マレウスはともかく、他寮の有力選手はみんな潰してきたじゃないッスか。なのに、レオナさんが出ないなんて3位にだってなれるかどうか……オレたちの夢はどうなるんスか？」

レオナ「どれだけ世界が注目していようが所詮は学生のお遊びだ。お前らが目ぇキラキラさせて夢語ってんのが可笑しくて、少し付き合ってやっただけだろ。」

じわりじわりと胸にモヤが広がる。
どうしよう、ラギーを筆頭に皆が悪く言われているのに、俺は何もできない。悔しい、どうしたらいいかわからない。

低い声で異議を訴えるラギーにレオナさんが現実を叩きつける。
みるみるうちにサバナクロー寮生は、絶望の色に染まっていった。

ラギー「ふ……ふざけんなよ！なんだよそれ！ここまできて諦めるなんて……」

レオナ「あぁ……面倒くせぇ。黙れよ雑魚ども！」

ラギーを始めとした皆が口々に不平不満を言うと、レオナさんは忌々しそうに叫んだ。
じわじわとマジカルペンが染まっていく。レオナさんの(・・・・・・)マジカルペンが。

砂埃が立ち、咳き込み始める。目に入った砂が痛くて涙が出てきた。

『ッラギー！！』

ユウ「ダメですライヴさん！」

『でも、でもッ』

目の前に広がる光景に絶望する。
ラギーが腕を掴まれ、細く白い腕にはヒビが入っていく。苦しそうに声を出すラギー。それは言葉になっていなかった。

リドルのユニーク魔法も効かない。

リドル「それほどの力があって、何故こんなことをする！」

レオナ「実力があったって、努力したってどうしようもねぇことがこの世にはいくらでもあんだよ。現にラギーはこの俺に手も足も出ねぇ。」

"可哀想に。憐れだよなぁ……"
そんな言葉がガツンと頭に響く。やめてくれ、これ以上ラギーを傷つけないで。そんな同情なんかいらない。

今ここでレオナさんの腕を落とせばラギーはまだ救えるだろうか？
涙ながらに考えていると、白い狼が姿を現した。