【ツイステ】 Stoneface__YELLOW.【男主】 (ページ22)

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人気の少ないところを走る。
つい先程大勢の人が大移動し始めて、会場内が混沌としている。
既にラギーが行動に移したのだろう。近辺に割れたガラスが落ちていた。アズールから受け取ったものと全く同じもの。

ラギーがオーバーブロットしてしまうかもしれない。いや、もうすでにしているかもしれない。
干渉するななんて言われても、ラギーは、俺の数少ない大切な人だから。

対策は練られているんだろうか。そういう話はユウから一切聞いていない。
急いでマジフト場に向かわないと。

『…【ガラクタ行進曲(プラッシュ・ドール・マーチ)】………マジフト場へ、俺が到着するまでユウの護衛を。エバ、会場視察。何かあったら教えて』

ポン、と2つが消える。
止まりそうな足を無理やり動かして、俺もマジフト場へと急いだ。

階段を駆け上がって皆の方へ走る。
想像していた光景とは異なる現実に俺は目を見開いた。
ディアソムニアの生徒が、3人……？

ラギー「えっ！？あれっ！？お前らはさっき、群衆に飲み込まれたはず……」

さっき確かに見た。ディアソムニアの生徒が群衆に押し流されていくのを。
寮服だって何1つ変わらない、顔は、顔は………よく、わからなくて………

ケイト「あれはオレのユニーク魔法【舞い散る手札(スプリットカード)】で増えて変装したオレくんたちでした！

オレ、ディアソムニアの寮服ちょっと憧れてたんだよね〜。着られてラッキーみたいな♪」

怪訝そうな顔をするレオナさん、楽しそうなケイトさんとリリアさん。
よかった、策は打ってたのか。ラギーもオーバーブロットしてないどころか、魔法石に曇りはない。

安心した。けど、あんな莫大な魔力を消費しておいてそのブロットはどこに蓄積されているんだろう。アズール？学園長？人のブロットを請け負うことなんてことできるんだろうか。

リリア「リドルから話を聞いてな。ひと芝居打たせてもらった。」

ラギー「じゃ、じゃあマレウスは？」

セベク「先ほどの群衆の混乱も、全ての人間をコロシアムまで安全に魔法で誘導してくださった。感謝しろ！」

よかった、犠牲者はいないらしい。
ほっと一息つく。ユウの側にいたぬいぐるみがほろほろと解け、エバが俺の肩に乗る。

絶望の色に染まったラギーを見ていると、レオナさんが大きなため息をついた。