【ツイステ】 Stoneface__YELLOW.【男主】 (ページ14)

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○2-13 ページ14

ユウ「理由、聞いたら教えてくれますか」

しんと静まる室内。やっぱり言いたくないような理由があるんだろうな。

ふい、と、目を背けるライヴさん。言いたくないのはわかるけど聞かないと。
めげずにじっと見つめると、小さな声だったけど俺の耳に届くくらいの声量に言葉を乗せた。

『……守りたい人が、いるから』

ユウ「守りたい人……」

『目をつけられたら、俺でも、対処できないし』

ユウ「……そんなことで、ライヴさんは悪事に加担するんですか？」

『守るためには、犠牲が必要、でしょ』

あぁ、どうしたらいいんだろう。

止めなくちゃいけない、だって優しいライヴさんがあんなことに手を染めていいわけがないから。
でも、だからこそ止められない。大切な人を守ろうとしてるのに、止めてくれだなんて言うのはあまりにも酷だ。

ユウ「大会が終わったら、帰ってきます？」

『帰ってくるよ』

ユウ「今日もここにはいないんですか」

『……何で、泣きそうなの』

頬に添えられた手が暖かくて、また涙腺が緩む。
言ったら重い、絶対気持ち悪い。自制心が働いているはずなのに、無意識に口が動いていた。

ユウ「1人は、寂しい、から」

『っぁ、ご、めん………えっ、と』

ユウ「俺、先輩みたいに、家族もいないしっ」

『ぅ、ユウ、わかった、わかったから…』

ユウ「何も分かってないです、先輩のアホ！」

『ぁほ……』

わんわんと泣き叫ぶ。よかった、ここにいるのがライヴさんだけで。

寂しかった。1人知らないところに飛ばされて、寮には友達なんていない。親しい存在のライヴさんがいなくなったら俺は正真正銘の一人ぼっちだ。
グリムだって強がっていたけど、寝言では寂しいって嘆いてた。

『しばらくは、無理…大会が終わるまでは、待ってて』

ユウ「俺とラギー先輩どっちが大事なんですかぁ！？」

『い、いい勝負…』

ユウ「俺って言っでぐだざい"！！」

『…どっちも、大事、だから…お願い、待ってて』

ユウ「先輩のわからずや………！」

稚拙な言葉も全部ライヴさんは受け止めてくれた。それだけで随分と心が軽くなった気がする。

その後会えなかった間の話をして、必ず大会の日は寮に戻ってくることを約束した。
あと少しの辛抱。あと少し我慢すれば、この寂しさからも解放されるはず。