【ツイステ】 Stoneface__YELLOW.【男主】 (ページ12)

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ヴィル「そろそろ出てきてもいいんじゃないの、ライヴ」

ヴィル先輩の隣においてあったぬいぐるみ。
寮の自室でそっと魔法を呟いてぬいぐるみの糸がはらはらと消えていった。

周りにはもうユウもリドルもいない。
グリムやエース君ら、ケイトさんたちもいない。よかった、なんとか隠密できてる。

ルーク「やぁ、ムシュー・人形師。トリックスターがとても悲しそうな顔をしていたよ。」

ヴィル「一体いつから寮を空けてるの？」

『3日前、くらい』

ヴィル「あんな乾燥帯に居るなんて……」

ルーク「嗚呼、私達もキミを歓迎するのに…！元同じ寮の仲だろう？」

相変わらずなルーク先輩に苦笑い。傍から見たら真顔らしいけど、先輩たちは俺の表情がわかるらしい。伝わってるといいな。

ラギーと契を交わしたあの日から、俺はサバナクローに身を置いている。
このことは全部ヴィル先輩とルーク先輩にだけ話をした。心の底から信用しているし、ラギーが俺のことを話したら絶対に彼らの元へとリドルが足を向けると思ったから。

このことを話した上で、ユウには黙っているように頼んだ。
心配をかけてるのは重々承知。でも俺はバカだから、ユウを守る方法なんてのはこんなことしか思いつかない。

もちろんヴィル先輩には怒られた。"そんなのは自己満足であり、ユウを守ることには繋がらない"と。
でも、それでも俺は曲げられない。大切な人は失いたくない。怪我をされるのだって見てられないし、暴言を吐かれるのだって嫌。

『…すみません、巻き込んで』

ヴィル「あら、自覚があったのね。……まぁでも、別に気にする必要は無いわ。ルークの言った通り、アンタはアタシ達の可愛い後輩なんだから、多少のことは目を瞑ってあげる」

ルーク「マーベラス！愛とは美しいね、ライヴくん。」

『そう、ですね』

"そろそろ行くわ"とヴィル先輩とルーク先輩が去っていく。

さて、今日あたりにリドル達が血眼になって俺を探すだろう。
早いうちに話をした方が身の為かもしれない。大会までは近いんだから。

今晩は寮に戻ろう。話してユウに嫌われたら嫌だけど、これも自分が蒔いた種。甘んじて受け入れないと。

俺もそそくさと食堂を出た。
ラギー、次は何の授業取るって言ってたっけな。