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○1-19 ページ31

ケイト「ちょっ…!?ライヴくん落ち着いて!?」


トレイ「リドル、もう煽るのはよせ。お前の命が、」


リドル「彼がボクを殺す?そんなの夢物語だ、心配御無用だよ」




一歩踏み出し、場の空気が更に凍る。
リドル先輩はステッキを構えて見下すように笑った。




リドル「キミがボクに勝てるわけがないだろう?どんな魔法だってボクには敵わないさ」


『人間は失敗から学ぶ。ダメだったら別の策を試すまでだ』


ユウ「ダメですそんなの!ライヴさんは、何とも思わないんですか!?」




腕を掴むも動じない。寧ろ手の内のそれを強く握り直した。
キラリと光る先端に心臓の律動がどんどん早くなる。




『あぁ、何も。人に不憫だ何だと罵るやつに情けをかける必要がどこにある』


ユウ「………お友達じゃ、無いんですか」


『仮に友達だったとして、ユウを否定する権利はない。リドルは倫理観なんてこれっぽっちも持ち合わせてない』


ユウ「でもッ、」


『生憎俺は他人(・・)には無関心なんだ。この手で今のリドルの息を止めたって俺は何も思わない。』




ライヴさんの目から光が消える。
やめてくれ、そんな冷たい言葉ライヴさんの口から聞きたくない。
いつでも優しい貴方がそんなこと言ってるだなんて信じたくない。



声を押し殺して涙を落とす。
リドル先輩はライヴさんの言葉を煽りと受け取ったのか、返答をする。売り言葉に買い言葉だ。




リドル「ライヴもユウもグリムも、全員欠陥品だ。もしかして…オンボロ寮はゴミ溜めなのかい?」


『1年の躾すらまともにできないやつが言うか?お前も俺も変わらない』


リドル「キミみたいな無能と一緒にされたら困る。非常に不愉快だ」




手にしていた縫い針で2回地面を軽く叩く。
するとたちまち裁ちばさみへと変わった。もしこのまま攻撃したら確実にリドル先輩は大怪我を負う。例えユニーク魔法を使っても免れないだろう。



何とか声を振絞ろう。何か言わなきゃ。



パクパクと口を開閉させていると、エースの怒号が響き渡った。
刹那、リドル先輩がよろける。



殴ったのだ。エースが、リドル先輩を。皆驚きで声も出ない。
俺はというと、ライヴさんに肩を引き寄せられていた。肩に回された手はちゃんと暖かくて安心する。

●1-20→←○1-18



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(プロフ) - 毎度毎度お話が好み過ぎます…更新楽しみにしてます! (2020年8月17日 15時) (レス) id: 0d837f5408 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2020年8月17日 13時

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