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「お客さんが来るまで豆挽きしてもらっていいですか？」
『はい、わかりました』
あの、私が働かせてくださいと言った日から1日が経った。
面接もせずに、名前とか年齢とか住んでるマンションもかを言っただけでここの店員となってしまった訳だが。
本当に、良かったのだろうか。
そんな私の不安とは裏腹に、窓からは透明感のある青が見えた。
時刻は朝。
私がゴリゴリと店内に大きな音を響かせているそばで、フジは白いカップを丁寧に、まるで宝石でも触るみたいに磨いていた。
『…っしょ』
案外コーヒー豆を挽くのには力がいる。
止まらないルーレットのように、ぐるぐる、ぐるぐると腕を回す。
疲れて、ミルの近くに零れてしまった粉を掃除しようとした時、フジが口を開いた。
「…Aさん」
『はい、なんでしょうか？』
「俺達、同い年みたいだし、敬語、外していいですか…？あと、出来れば、名前呼び捨てで呼びたいし、俺のことも呼び捨て呼んでほしいって言うか…」
彼は手を止めてそう言った。
何だか、私の知ってるフジじゃないみたいで。
笑いが出そうになる。
『…いいですよ。こっちもそうしたいです』
『よろしく、フジ』
結構、言ってみると照れくさい。
顔が林檎みたいになるのが自分でもわかる。
「よろしくね、A」
「俺」との記憶はもう無いみたいで寂しくて。
でも、同時に「私」はこうなれたことが嬉しくて。
絵の具でも混ぜるみたいに、気持ちがぐちゃぐちゃになった。
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占い師R(プロフ) - 雪乃 空さん» ありがとうございます！nextはまだ考え中ですが、皆さんが面白いと言ってくださるような作品にしたいと思っています！ (2018年7月14日 7時) (
レス) id: 74f1cc512f (このIDを非表示/違反報告)
雪乃 空(プロフ) - 完結おめでとうございます！やっぱり占い師Rさんのオチは最高ですね。nextが気になりますが、まずは今一度、作品を読み直したいと思います。長編、お疲れ様でした！ (2018年7月13日 22時) (レス) id: 081f8ade57 (このIDを非表示/違反報告)
占い師R(プロフ) - 時雨さん» コメントありがとうございます！『面白い』と言っていただけて光栄です…！更新頑張ります！ (2018年6月1日 19時) (レス) id: 74f1cc512f (このIDを非表示/違反報告)
時雨 - 私、この小説を読んで面白いと言うかなんと言うか笑う面白さじゃなくて…その…他の何かが込み上げて来るような小説だなと思いました。小説投稿頑張って下さい！楽しみにしてます！！ (2018年6月1日 19時) (レス) id: 86a1a639a5 (このIDを非表示/違反報告)
占い師R(プロフ) - 雪乃 空さん» ありがとうございます！２か月待たせてしまってとても申し訳ないです…遅くなるかもしれませんが、これからも頑張りますのでよろしくお願いします。 (2018年4月3日 18時) (レス) id: 74f1cc512f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：占い師R@胡散臭さの塊 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/twrt05181/
作成日時：2017年8月12日 18時
