……* ページ33
…4年の時が経った。
大学生だったあたしたちももう卒業して、今は無事職につけている。
流星はアパレルショップの副店長。
あたしは府内で有名なお店のバーテンダー。
お互いそこそこ忙しくて、顔を会わせるのは週2ほど。
…その代わり寝顔は腐るほど見ている。
どちらかが帰ってくるのを待つ余裕なんかなくて、いつも寝てしまうから。
いつのまにかこの家には二人の物が増えていて。
もうカレカノより夫婦って感じ。
……まだあれから一度もお兄ちゃんの家には戻っていない。
連絡しろって言ったけど、携帯も変えてしまって音信不通。
お兄ちゃんは流星の家知らんし。
もうそろそろ行こうかと何回も流星と話しているけど、忙しいのと怖いのとで結局行けず仕舞いやった。
ガチャ
藤「ただーいまー」
あれ珍しい。早いやん。
「おかえり」
藤「Aー」
「んー?」
藤「俺今日わざとはよ上がってん」
「何で?」
ドラマならここで
“お前に会いたかったから” 的なー!笑
全然期待してへんけど…
藤「もうそろそろほんまに行っとかへん?
……お兄さんとこ」
あー全くちゃうかった…笑
やっぱり引っ掛かるよな、ずっとこのままやと。
行った方がすっきりするよな。
「…そやね」
もう4年も経った。
お兄ちゃん、彼女できたかな。
幸せになれてるかな。
できるなら、結婚しててほしい。
436人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:カジャ x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kajya1734
作成日時:2017年6月3日 20時