☆― ７ ―☆ ページ7
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A『(ん？)』
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何が起こったのか、全然わからなかった。
なんだったら、
どこかにぶつかりそうになった私を、二宮(弟)が助けてくれたんだ。
そう思ったのに――――――。
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二宮『シー。(笑)』
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口角を上げてほほ笑む二宮(弟)の顔が近づいてきて、
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A『……？』
．
それがキスだと気づいたのは、
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A『…ッ…！』
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唇を舐められたとき――――――。
あの日―――――、
私は二宮家からどうやって帰ったのか、
覚えていない―――――。
.
.
A「だ―――か―――ら―――！！！」
さっきまで外にいたのに！！
二宮「もぉほら、どの部屋がイイのよ。」
今は煌々ときらめくパネルの前にいる！？
(なんで！？(゜ロ゜))
A「行かないって言ってるでしょ！！」
ジタバタ暴れてたって、繋がった手は離れない。
こんな時に限って他にはお客さんらしい人はいなくて、
すべてが機械という便利な造りになってるソコには、
小窓の向こうにおばあちゃんが座ってる。なんて場所もない。
A「誰かッ―――。」
二宮「ちょッ！」
“助けて！”
そう叫んでやろうと思った。
小窓はなくても どこかに監視カメラくらいあるはずだ。
それを見た誰かがコイツを殴ってくれるんじゃないかって思ったのに。
A「ン――――！」
二宮「静かにしようね〜。」
後ろから私を抱きしめるフリをしながら、
コイツは私の口を手のひらで塞いだ。
.
A「んっ！んん――！！」←離せと訴えてる
二宮「はいはい。ココね。」
口は押さえられててナニも言えないし、私はどこも指差してない。
なのにコイツは いかにも私が“選んだ”みたいな口調で、
パネルのボタンを私の肩から伸びた腕の先でゆっくりと押す。
二宮「話、聞いてやるから。」
A「ッ！？」
二宮「とりあえず部屋行こ。」
伸びた腕のおかげで、グンっと近づいたコイツの唇。
耳に唇が触れてるんじゃないかって距離で聞こえた声。
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作者名：舞
作成日時：2016年5月15日 0時
