《完結》 ☆― two of a kind ―☆ ﾆﾀﾓﾉﾄﾞｳｼ＜Kazunari.Ninomiya＞ (ページ6)

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☆― ６ ―☆ ページ6

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二宮『アレ？』

A『……？』

二宮『制服？』

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その日、

私は午前中に吹奏楽部の部室(音楽室)に顔を出して、

そこで後輩たちとお昼を食べた。

そのまま夏期講習に向かったから、

普段は私服なのに、制服のままで。

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A『あ、うん。そう。』

二宮『へぇ～なんか新鮮。』

A『そう？』

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夏休み期間中はあまり着るコトがなかったセーラー服。

その姿をマジマジと見る二宮(弟)の視線に、

なんだか照れた気がする。

夏服を着るのはその夏が最後で、

白いセーラーに紺色のプリーツスカートの制服が気に入っていた私は、

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A『もうちょっとだけ、か…。』

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ちょっと切なくなって、

二宮(弟)がいるベッドに背を凭れかけさせるように座りながら、

そうポツリと呟いた。

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二宮『姉ちゃんは？』

A『あ、下でジュース入れてくれてる。』

二宮『ふぅ～ん。』

．

あとから知ったことだけど、

ジュースを入れに行ってくれてた二宮(姉)は、

ちょうどその最中にかかってきた電話に出ていて。

しかもそれは呼び出しだったみたいで。

(当時好きだった男子の！)

私がいることも忘れていつの間にか家を空けていた。

(かなり浮かれてたんだと思う！)

．

A『和くんのも一緒に入れてもらってこようか？』

．

二宮(姉)がいないことに気づいていなかった私には、

二宮(弟)への警戒心は全くなかった。

ううん、たぶん、

“二宮(姉)が居ない”って知ってたって、警戒心はなかったはず。

だってコイツは――――、

ただの―――――“友達の弟”。

．

二宮『いい。』

A『！？Σ(ﾟдﾟ)』

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だからまさか――――、

二宮(姉)に弟の分も頼もうと立ち上がった私の手を、

掴むなんて思ってなくて。

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A『…へッ…！？』

．

気づけば自分が二宮(弟)のベッドの上にいて、

覆いかぶさるように二宮(弟)の顔が目の前にあった。

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