元カレの貴方 (ページ8)

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剛くんは電話口で優しくこう言った

｢大丈夫か…？｣

｢ん、大丈夫だよ…？｣

すると剛くんは電話口で私にこう聞いてきた

｢番号、消してなかったんだ…｣

｢うん…消そうと思ったけど消せなかった…｣

すると剛くんは小さい声でこう言った

｢俺も…消せなかった…｣

｢えっ…？｣

消せなかった？なんで、私の事がめんどくさかったんじゃないの…？

｢あのさ、あの時はごめん…｣

あの時…多分別れた日のことだろう…

｢私が悪いの…めんどくさい女だったから…｣

すると剛くんは私の言葉をかき消すように

｢めんどくさい女、なんかじゃねーから…｣

｢だって、めんどくさいって…｣

｢それは、なんか…ごめん…わかんねぇ｡｣

｢でも、本当にそんな事思ってねーから…｣

思ってない…本当に…？

じゃあ、別れた意味なんて無いんじゃ…