青春の1ページをもう一度

story20　准一side ページ20

(人1)が家に行きたいって言った時は驚いた




でも、電話先で聞いた(人1)の声は真剣そのものだった…




それに、どこかに出掛けるよりも二人で居たいと自分でも思っていた…





そして、土曜日。





玄関の前で待っている(人1)





首元を見てみると、この前のパールのネックレスをつけていた




それに、手にはビニール袋を持っている





何か作るのかな、期待で胸が膨らんだ





家につくと、(人1)は部屋の中が綺麗って言うけれどそんな事はない





その時の僕の顔は笑えていただろうか…






(人1)が部屋に来てから、何故か悲しくなった





(人1)とでかけた次の日の朝もそんな気持ちになって電話を掛けたことを思い出す…





すると、(人1)は台所に行き肉じゃがを作り始めた




部屋で待っている時も悲しい気持ちは消えなかった…




我慢できなくなり台所にいる(人1)を後ろから抱き締める




驚いたのか握っていた包丁を落とす(人1)




そして、僕の精一杯の今の気持ちを(人1)に伝える




「…そばにいて…？」





そうすると、(人1)は僕の頭を優しく撫でて





「一人で抱え込まないで？私にも岡田さんの悲しい気持ちわけて？」





そう言ってくれた、その言葉だけで嬉しかった





「先生が悲しい顔してるの見るの嫌だよ…」





その言葉を聞いた瞬間、泣き崩れた





夏祭りの事で嫌われたと思っている(人1)に言われた事が嬉しすぎてなのか





それとも…そんなに不安で溜め込んでいたのが弾けたのかわからない




泣き崩れた僕を(人1)は抱き締めてくれた





そして、今まで溜め込んでいたものを(人1)に話した




夏祭りの事で嫌われたと思ってた事




この前学校に来て会った時は本当に嬉しかった事




そして、家まで送ってる時に私が無視してただけだって言ってくれた事




だけど、また不安になってどうしていいかわかんなくなった事




そう言ったあと(人1)は謝ってきた




「ごめんね、先生…」




「先生も岡田さん呼びもやめて…」




ワガママだ、これは僕のワガママだ…




「准くんって呼んで…」




(人1)は驚きながらも…




「准くん…？」





「ごめんね…。」




そう言われて、また泣いてしまった…

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