ドライフラワー (ページ8)

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あれからふとした時に彼の事を思い出してしまい自分でも気づいてしまうくらいボーッとしてしまう事が増えた

なんだろう…なんでか気になってしまう。
自分とは住む世界が違うような、会ってはいけないような、そんな感じがする。でもだからこそ気になってしまうんだろう

『せめて名前聞いとくんだったなー。』

買い物に向かってる途中、でかすぎる独り言と溜息をこぼした
その時、目の端に一瞬だけ見えた姿に驚いて振り返った
彼だ。

『嘘…！まさかまた会えるなんて…』

彼は友達と一緒のようで隣には眉毛の無いいかつめの男性がいた

声掛けたら迷惑かな…でもこれを逃したら次いつ会えるか…でも友達と一緒だし…でもでも……ええい！考えてても無駄！行ってしまえ！

なんとなくコソコソと後をつけてしまい、彼らが角を曲がったのを見て私も曲がると彼らの姿が消えていて驚いた

『あれ？なんで…』

「動くな」

『…！』

声がして驚いて振り返るとそこには何故か後をつけていたいたはずの彼らがいた

「お前…あの時の」

「あ？なんだフェイ、知り合いか？」

「違うね」

『こ、こんにちは…』

「なぜワタシ達の後をつけてたね」

『それは…』

「答えろ。内容によっちゃあ…殺すぞ」

『っ…』

口悪〜！そりゃ後付けられてたら誰だって気分悪いだろうけどそこまで言う必要ないじゃない！
けどなんか凄い殺気を感じる…まさか本気じゃないよね…？

「ささと答えるね」

『貴方が…見えたから咄嗟に…』

「ワタシ？意味がわからないね、ちゃんと説明するよ」

『説明って言われても私もあんまりよく分からなくて…！ただあの日から貴方の事なんか気になっちゃってそしたら見つけて今声掛けなかったらいつ会えるかわかんなくて！…って気持ち悪いですよねすみません…』

「…」

私ってば何を言ってるんだ…絶対引かれてるよ。ほら凄い目で私の事見てる

「ヒュゥ♪フェイお前口説かれてんぞ」

「…」

『くっ、口説いてるわけでは…！』

「どうすんだよフェイ」

「興味ないね」

『！』

興味ない…か。まあそうだよね、何回か会っただけで何も知らないんだから。

『…後付けたりなんかしてすみませんでした！じゃあ私はこれで…』

少なからずショックを受けている自分がいてそれを誤魔化すようにその場から早足で立ち去った

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