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フェイタンside





例の女を殺した事に対して団長からくどく言われイライラしながら街を徘徊しているとかすかに殺気を感じて更にイライラが増した

いい憂さ晴らしになると思いわざと一通りの少ない所へ誘導するとようやく1人の男が姿を現した




「よお」

「ワタシに何か用か」

「お前だろ。俺のボスを殺したのは」

「ボス?ハッ、知らないね。いちいち殺した奴の事なんか覚えてないね」

「5日前ホテルで女を殺しただろ。俺は彼女のボディガードだ」

「あぁ…ヒャハハッ、守れなかたくせにボディガード?笑わせるね」




わざと挑発してみると簡単に乗り迫りかかってくる男にニヤリと口角を上げた




.




男を片付けたはいいがかなりダメージを受けてしまった

団長が言ていた通りよ。あいつ中々強かたね。
まあワタシには敵わないけどね

なんて強気でいたが出血量が多すぎるせいで足がふらつきその場に倒れ込んでしまった




「ガソク…ッ」




意識が飛びそうになった時、口元に痛みが走った
それと同時に人の気配を感じ顔を上げると見覚えのある女が顔にハンカチを当てていた




「ッ…」

『あっ、ごめんなさい!痛かったですよね…』

「お前…花屋の」

『覚えててくれたんですね!Aです!』

「聞いてないね」

『そうですよね…すみません…笑』

「なぜここにいるか」

『すみません…って私の家の前で貴方が倒れてるから!』

「お前の家…」




振り向いて確認してようやく家の前で倒れてしまった事に気づき立ち上がった




『帰るんですか?』

「お前に関係ないね」

『…手当てさせてください!』

「…は?」

『だって!そんな酷い怪我で帰られたら気になって眠れないじゃないですか!』

「手当てなんて必要ないね」

『じゃあせめて止血だけでも!今包帯とってくるのでここで待っててください!!』

「…」




そう言うと走って家の中に入っていく女を見てその隙に柱の後ろに身を潜め気配を消した
すぐに女が家から出てくるとワタシが居ないことにガッカリした様子で部屋の中に戻っていった




「…余計なお世話ね」




女の奇妙な行動に苛立ちを覚えながらアジトへと急いだ





.

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作者名:はっとり | 作成日時:2023年11月20日 23時

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