ドライフラワー (ページ18)

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「！」

『行かないで…っ』

「離すよ」

『やだ…っ』

殺人鬼は怖い。それに変わりはない。でもフェイだから…フェイは私の好きな人だから…いや人を殺すのが良くないのはわかってる。好きな人だからいいわけでもない。でも今はフェイと会えなくなる事の方が怖い

絶対に離したくなくてこれでもかというくらい強く抱き締めているとフェイは私に体を向けた
そして気がつけば見慣れた部屋＿自分の部屋にいた
なんだ今のは…瞬間移動？もう驚いてばっかりで疲れたよ

ベッドの上で向かい合うように座り、フェイがどこかへ行ってしまわないようにフェイの服をギュッと強く掴んだ
スッと私に向かって手を伸ばしてくるフェイに思わずビクッと肩をあげるとフェイはピタッと体を止めゆっくりと頬に手を添えた

「ワタシが怖いか」

『っ…』

その問いかけに迷うことなく首を横に振った
頬に添えられたフェイの手に自分の手を重ね微笑みかけた

『怖くないよ。フェイだもん』

「…」

私の言葉にフェイは少しだけ安心したように微笑み私に唇を重ねた
ゆっくりと体を押し倒されフェイの手を握りしめるとそれに応えるように握り返してくれた

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