ドライフラワー (ページ16)

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フェイから貰った花束を眺めているとこちらをジッと見つめているフェイと目が合いキュッと唇を噛んだ

『っ…フェイ、私』

感情が高まり思わず自分の気持ちを口にしてしまいそうになった時、店のドアが開き我に返った

『い、いらっしゃませ！』

「こんにちは。パトロールでちょっと寄らせて貰いました」

『そうですか！ご苦労さまです！』

店に入ってきたのは警察の方だった
タイミングが良かったのか悪かったのか…いや良かった。今来てくれなかったら私絶対言ってた。危ない…

「最近女性が襲われる事件が多発してるのでくれぐれも気をつけてくださいね」

『そうなんですか…怖い』

「昨夜も隣町で女性の遺体が見つかったんですよ」

『酷い…どうしてそんな事するんだろう。早く捕まるといいな』

「…」

「我々が一刻も早く捕まえますのでご安心ください」

『よろしくお願いします！』

自信満々に言う警察官に頼もしさを覚え微笑み店を出ていく様子を見送った
それにしても物騒だな…一人暮らしだし怖いな。

「…殺人鬼は怖いか」

『え？そりゃ怖いよ笑』

「もしワタシが人を殺すような奴だたら…どうするか」

『どうしたの？フェイ…なんか変だよ』

「どうするか聞いてるよ」

『わかんないよそんな事急に言われても…』

「怖いか」

『そりゃ怖いよ！当たり前でしょう？笑』

「…そうね」

『フェイ…？』

どことなく様子のおかしい彼は私の呼びかけに反応もせず店を出ていってしまった

どうしたんだろう…なんか変だったけど…
フェイが殺人鬼だったら？そんなの…怖いに決まってるよ。でもそんな訳ないよね笑
きっとフェイの冗談だろう。つまんない冗談なんかついちゃって、全く。

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