お嬢と隷属青年は我々だと幸福を享受したい【d!】 (ページ36)

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鬱の説明に対して特に質問が無さそうなため、トントンは【待機・情報組】の情報共有を促した

先程の青色とは打って変わって、しっかりとした返事をして立ち上がったのはエーミールであった

「まずは2人の経歴についてはお手元の資料にまとめてあるので、そちらをご覧ください」

【エニス・シャルメック】
性別:女年齢:9 身長:およそ130 体重:約29
血液型:AB型持病:無し

周辺の学校には通っておらず、調査したところ家庭教師を一人雇っていた

母親は彼女の出産後に死亡

【アル】
性別:男年齢:およそ17 身長:およそ160
体重:不明(17歳の平均体重は60㎏ほど)
血液型:不明持病:不明

シャルメック家の人身売買の履歴を調査し、恐らく彼の事であろうものを発見

おそらく3つの頃に売りに出され、4つの頃にシャルメック家の当主に買われた

出身等は調べても不明のままであった

追記:”アル”という名はエニスが名付けた

「エニスさんの家庭事情と致しましては、執事やメイドなどは雇っておらず、
決められた時間のみにやってくる家庭教師と同様に朝昼晩の度に食事を作りに来るだけの料理人。
それから月一で外部の業者に屋敷全体の掃除を依頼している程度で、ほとんど閉鎖的ですね」

彼女が少々我が儘で、世間知らずなのも納得です。

そう付け加え、エーミールがチラとホワイトボードに目を向ければ

面倒臭くなったかのように「エニスの家:閉鎖的」とだけが殴り書きされていた

トントンに顎で続きを促されて、彼は続きを説明始める

「アルさんについてはやはり情報が少なく、経歴に書かれているものが全てだと思われます。」

では、次はシャルメック家について更に詳しく

「地主という立場だそうで、その地位まで上り詰めたのはエニスさんのおじいさんのようです。
現当主であったお父さんは受け継いだ形ですね。

彼が殺された訳としては”裏社会の真っ黒な部分に半端に足を踏み入れて、信用されなくなったから”
といったところです。

確認できたところまでだと、解体されて臓器として違法に売られていますね。

シャルメック家と一回でも交流のある、そういった業者や会社などの名前は資料に記載していますので、そちらを参照してください」

全体的な概要は以上です

何か質問は？とエーミールが問いて、周囲を見渡せば何回目かカレーのおかわりをしている翡翠の、
ゾムが手を挙げた

「エミさんの話が長過ぎてなんも頭に入ってこんのやけど」
「うっさいですね」