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「では、こんなにも上質ですから最低値段でも1000万から始めましょうか!」

仮面男がそう言った後に次々とマイクに通された叫び声が言う値段は高くなっていく

黒色と青色は特に口を出す気は無いらしく、どの値段にするのかの判断は藤色に丸投げであった

段々と張り合う声が少なくなっていく中で、ショッピはまだ声の一つもあげていない

最後の一声に【5300】と言う数字

その次に誰も声を上げなかったため確認のために仮面男が口を開こうとしたとき

「6000」

藤色のヘルメットがマイクを持ってそれを口にした

次に更に高い数字を発する声はなく、その少女の買い取り手はグルッペンたちであることが確定したのを仮面男は告げた

次の商品へと移行する前にグルッペンがショッピに耳打ちをして、仮面男に一つの要望した

「更に注文してしまって申し訳ないのですがこの後急ぎの用事がありまして。今すぐ私達が買った商品を連れ帰るというのはできないでしょうか」

その注文に仮面男は快く答えて、現れた案内人によって三人は外へと移動させられ

最初に馬車置き場のところについた

「商品置き場の近くに馬車があると、こちらとしては運ぶまでの距離が短くて助かりますので」

そう言われ、そこで待っていたひとらんと外道丸も三人と一緒に案内される

ここでお待ちくださいと言われたのは、地下へと続くスロープの手前で

薄暗いところへと進んでいった案内人は、意外とすぐに少女を連れて戻ってきた

「こちらが口元の拘束具を外す鍵でございます」

グルッペンに渡されたのはシンプルで小さな鍵

少女の背丈に合うようにかがみこんだ後、差し込み口を見つけて拘束具を外す

「これはいらん」

そう言って拘束具と鍵を案内人に投げ渡せば、左様ですか、と小さな声で相槌をされた

腕に巻かれている布やらロープやらは帰ってから処理しよう、と馬車へ乗り込もうとしたときに

「まって」

恐らく少女のであろう、あまり綺麗とは言えない掠れた声で呼び止められた

「なんだ?」

グルッペンは動物や子供にはオーラ的なものの所為か好かれにくく、威嚇されるし怯えられやすい

”黙れ”と言う意を込めて威圧をしながら睨んだというのに少女はそれにひるむことなく、その死んだ瞳に血のような色の赤眼をうつして

「私のペットがまだ中にいるのよ」

と、我が儘を言った

14:〃→←12:〃



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作者名:ねっこんこん x他1人 | 作者ホームページ:http://nekokobuta  
作成日時:2024年3月20日 2時

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