33.秘密ホールダー!。 ページ33
翌日の放課後に、早速4人は調査をしようと考え、医務室に行った方が手っ取り早いと足を向けた。
「学園長のヤツ、ルシルよりファテルのことを調べたがってるみたいだったんだゾ。」
「まぁどちらにせよ俺達もクルス先輩のことは気になっていたし言い訳に使えると思えばそうかもしれないがな。」
ルシルが異常であることも、ルシルに対するファテルの対応が気がかりなのも、事実である。
実際に、ルシルが学園内のどこに匿われているのか知っている人間はほぼ居ない。
医務室に辿り着いたのは言いものの、どうすべきか4人が悩んでいると、向かい側からやってきたのは赤い髪の持ち主、リドルであった。
「こんな所で話し込んでいては通行人の邪魔だよ。」
「あ、ローズハート寮長!お疲れ様です。寮長も医務室に用事ですか?」
「…あぁ。少し、ね。」
ノートなどを抱えているリドルの顔色はあまり良くなかった。
休みに来たのだろうか、と4人は思っていたが、この後、その考えはなくなる。
「ところでキミたちも医務室にようでもあるのかい?」
「はい、学園長からルシル先輩について探ってくれって言われて…。」
リドルがルシルという言葉に反応したのを4人は見逃さなかった。
間違いない。
リドルはルシルについて何か知っていると確信する。
「悪いことは言わない。ルシルのことは諦めてくれないかい?」
「学園長の頼みと言っても?」
「…ダメだ。」
ルールに厳しい、正しいことは貫き通すリドルからの答えは予想とは違ったものであった。
エースがリドルに対して疑いだけではなく怒りを向けているのが嫌でもわかると、デュースは咄嗟にエースを止めた。
ここで問題を起こしてはまずいと。
「知ってるんだよな、寮長。ルシル先輩のこと。」
「……あぁ、知ってるよ。でもキミたちには話せないね。」
エースとリドルの間で火花が散り始めると、ユウが機転を聞かせ、デュースとグリムと3人でエースを引っ張りながらその場を去った。
「なんで逃げるんだよ!寮長に聞きたぜば良かったじゃねぇか!」
「多分だが、無理だったと思うぞ。それに今後、調査がやりにくくなったかもしれないな。」
開始早々行き詰まってしまったと4人は肩を落とした。
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がばり - 気長に待っていますね 遅くなって申し訳ありません。合格おめでとうございます! (2022年3月31日 15時) (レス) @page41 id: cfe5869198 (このIDを非表示/違反報告)
りく(プロフ) - 合格おめでとうございます。更新頑張ってください! (2021年2月3日 9時) (レス) id: 4c715eefda (このIDを非表示/違反報告)
彩都(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです!!続きがとても気になります!応援しています! (2020年6月17日 13時) (レス) id: 16d9298981 (このIDを非表示/違反報告)
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