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僕が目を覚ましたのは神野の事件から既に１週間が経っていた。
勝己の姿に化けた名取が連れて来てくれたそうだ。
泣いて喜ぶ母の姿を見て、随分心配させてしまったのだと心苦しかった。
警察の事情聴取をぼんやりとした頭で行い、彼−−名取 雫は現在も行方が分からないと聞いた。
元々、敵連合とは目的が違うことから非協力的だったそうだ。
僕を助けたあの行為もそのせいだろう。
今も、何処かに潜んでいる。
そう考えるだけで身体が震える。
｢…遅ぇんだよ｣
｢無事やったんやね｣
病室に来てくれた勝己から事件の詳細を聞き、あまりに現実味のない出来事に頭が追いつかなかった。
オールマイト、平和の象徴の消失。
彼の弱体化が世間に晒され、きっと今まで以上に敵が動き出す。
事件の主犯と考えられるオールフォーワンは事の大きさから特例中の特例として刑の確定を待たずに特殊拘置所へ入れられたそうだ。
名取も何故、あの時…簡単に僕を手放したのか。
きっと敵連合の行く末を察知しての行動に、奴の恐ろしさを身に染みた。
ズキリと痛む首に手を添えると、包帯でまかれているせいかなんだか息苦しい。
いや……息苦しいよりも、別の…。
違和感を感じ、勝己に頼んで包帯を取ってもらう。呆然とする彼の顔を見て、大体は予想出来た。
赤黒い手の跡が未だに僕の首を掴んで離さない。
ようやく鏡で確認出来た自分の首元があまりにも不気味で、すぐに隠すように包帯を巻いた。
｢お前…それ…｣
｢多分消えないと思う。�爐い弔任發�前は手の内だ�瓩討△い弔�らのメッセージみたいやね｣
不気味だ。
｢この事、秘密にしてほしい｣
｢テメェは�猗詭��瓩�多いんだよ。めんどくせェな…｣
�爐瓩鵑匹�さい�瓩噺世い覆�らも勝己はしっかりと僕の秘密を守ってくれる。以前なら誰にも言うことがなかったであろう自分のこと。
｢勝己が居てくれてよかった｣
｢…うるせェ、寝てろ｣
器用に林檎を剥いてくれる彼の手先を眺めながら、鳴り続いている携帯電話を勝己にバレないように布団の中で強く握り締めた。
ディスプレイに表示されていた焦凍の名前。
彼にも話さないといけないことが多いなぁ、と思うと溜め息を吐かずにはいられなかった。
彼から林檎を受け取り、口に運ぶと久しぶりに感じる甘みに疲れや気だるさが少しだけ軽くなった気がした。
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朝ギ(プロフ) - じゃがりこさん» とても嬉しいお言葉、ありがとうございます。励みなります！ (2018年3月19日 23時) (
レス) id: 94da739f3c (このIDを非表示/違反報告)
朝ギ(プロフ) - 星鴉さん» ありがとうございます！私の限られた表現力で表せることは少ないですが頑張ります！ (2018年3月19日 23時) (レス) id: 94da739f3c (このIDを非表示/違反報告)
じゃがりこ(プロフ) - ただただ美しい 椿が美しい 一言で言えば大ファンです (2018年3月18日 1時) (レス) id: daac9369bf (このIDを非表示/違反報告)
星鴉(プロフ) - 美しい表現に惚れました！！主人公君大好きです！応援してます！！ (2018年3月10日 1時) (レス) id: 3edde29704 (このIDを非表示/違反報告)
朝ギ(プロフ) - 薔薇さん» ありがとうございます！楽しんでいただいて何よりです！ (2018年3月2日 20時) (レス) id: f0d5aace8d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：朝ギ | 作成日時：2018年1月21日 21時
